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「ACLに向けて不安が残る川崎の敗戦」天皇杯準々決勝

今期はこの対戦で川崎が3戦全敗となったように、もともと川崎のパスサッカーに対して相性の良くない鳥栖が相手、しかも川崎はレナト、大島、登里、小林と故障者が続出した状態ではこの結果はある意味当然であったかもしれない。

とにかく鳥栖のサッカーはハードワークが信条で、昨晩に見た岡崎の試合が同じスポーツとは思えないほどボールサイドの守備にかける人数が多くて、特に4バックのSBがサイドのスペースを常時ケアし続けていたので、川崎は得意のサイド攻撃を封じられ、中央の狭いところでボールが引っかかるばかりでエースの大久保にボールが渡らず、久々に彼がイライラする懐かしいシーンを見る事になってしまった(笑)。

前半は完全にノッキング状態に陥ってしまった川崎は、後半20分に矢島を入れて2トップにし、矢島自体はそれほど効果的ではなかったものの、中村憲剛がボランチに下がった事でより多くボールに触れるようになり川崎のパスにリズムが出始める。後半の終わり頃には鳥栖を押し込んで何度もセットプレイのチャンスを得たが結局決めきれずに試合は延長へ。

そして延長前半9分に、カウンターの出足をマークに入った稲本がよろけて止められず、高橋のドリブルから藤田、丹羽と渡って鳥栖がとうとう均衡を破る。その後にもロングボールに抜けだした水沼がダメ押し点を決め、鳥栖がベスト4へと進出した。

川崎は来期にACLが待ち受けているわけだが、中韓のクラブは鳥栖以上にフィジカルとハードワークを売りにしているところばかりなので、同じ傾向のサッカーに負け続けているのは不安が大きいところ。かつてのガンバ並に緩急を駆使したパスサッカーが出来れば別だが、現状の面子的にはかなり難しい。補強も含めて来期の体制に注目である。

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