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「かつての王者はどこへやら」欧州CLグループA マンチェスター・ユナイテッド-シャフタール・ドネツク

1位通過がかかったグループリーグの最終節で、2位のシャフタール・ドネツク相手に1-0で勝利と、結果だけを見れば万々歳の試合ではあったのだが、正直言ってこれでチャンピオンズリーグが取れるとは到底思えないお粗末な内容であった。

試合が始まってすぐに気がついたのはDFラインの低さ。原因はいつものようにリオ・ファーディナンドのおかげで、その上に頼みのギグスが明らかに不調で運動量が少なく精彩を欠き、右SBのビュットナーはお話にならないぐらいにザルな有様で、シャフタールがボールを奪うといとも簡単にマンUのゴール前までボールを持って行かれて、瞬間のスピードで振り切られてシュートを打たれてしまう。

もちろん攻撃が機能するはずも無く、ルーニーと香川が前線からボールを追い回しても後ろの位置取りが低くて連動しないので、シャフタールのボランチが余裕でボールをさばけ、そうなるとマンUのボールを奪う位置が低くなり、そこからステパネンコのマークをガッチリ受けている香川に縦パスが入るはずもなく、仕方なく色々な場所に動いてボールを触りに行くものの、低い位置でパスをさばくばかりで決定的な仕事はほとんど出来なかった。

結局、前半のスタッツはマンUのシュート5本、うち枠内が1本に対し、シャフタール・ドネツクはシュート10本の枠内6本と、どっちがグループ首位でホームなんだか分からないぐらいにやられまくり。いくら引き分けでも首位通過という条件があるにせよ、ビッグクラブとしては情けないにも程がある内容だった。

後半からようやくシャフタール・ドネツクのプレスが弱まって、香川が高い位置でボールを触れるようにはなって来たのだが、シャフタールもさすがに最後の粘りは気を抜かず、なかなか上手くラストパスのタイミングが合わない。

63分にカンフル剤のファン・ペルシを投入して香川が左SHに下がった直後に、CKからちょうどフリーになったフィル・ジョーンズがこぼれ玉を蹴りこんでマンUが何とか先制。その後はあまりマンUも無理に攻めること無く、疲れの見える相手のシュートミスにも助けられてそのまま逃げ切り。ひとまずマンUはグループ首位通過を果たすことになった。

香川はトップ下で出場、安定の走行距離両チームトップで体調不良からコンディションが戻っている事を示したが、攻撃面ではあまり貢献ができず。冬の移籍に関してモイーズがごちゃごちゃ言ってるようだが、とにかく広大なスペースで何かが出来る選手ではないので、スピードのあるCBと運動量と攻撃センスを持ったボランチを取ってコンパクトなサッカーが出来るようにならないと香川の使い道が無い。ぶっちゃけ、今日のギグスなら長谷部かスナイデルを入れるほうがよっぽどマシだ。

いや~、1位抜けしたのは良いもののこれで決勝トーナメントどうやって戦うんだろうね・・・戦術は運動量な監督と、香川以外はさっぱり運動量が無い選手達。まさに割れ鍋に綴じ蓋。誰か特効薬の処方箋ください(笑)。

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