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「内田はオランダ・ベルギー戦のキーマンになるか」ドイツ・ブンデスリーガ第12節 シャルケ-ブレーメン

前節でヘルタには勝利したものの、怪我人てんこ盛りでこのところの4試合でCLはチェルシーに連敗、ドルトムントとのルール・ダービーも完敗を喫して嫌なムードが漂うシャルケ。このブレーメン戦も途中までは相当苦しい展開になった。

試合の序盤こそ、サイドからPAの中に入って2度ほどチャンスは作ったのだが、その後はすっかり攻撃が沈滞し、23分にノイシュテッターが中盤でキープミス、そこからシュートまで持って行かれて先制点というお約束の展開。ブレーメンの守備は結構日本代表と似通っていて、ボールサイドに人が圧縮してスペースを消しつつ複数人のプレスでボールを奪って行くんだけど、それにまんまと嵌ってしまった。

ただしブレーメンの弱点も日本と同じで、大きく早いサイドチェンジをされるとボールサイドの選手が間に合わず、サイドからフリーでクロスを上げられてしまうんだけど、シャルケは2列目のドラクスラーやマイヤーが足元で受けたがるタイプで、ノイシュテッターが絶不調でボールの動きが鈍いまま。内田も特に後半は積極的にオーバーラップを仕掛けようとするのだが、そこまでほとんどボールが出て来ない。

ところが、64分に何でもないアーリークロスをボアテングがファーから打点の高いヘディングで流し込んで同点になった事で一気にムードがガラリと変わる。ブレーメンのスタミナが落ちてスペースが出来たところに、怪我から復帰して途中出場したファルファンの個人技でサイドに基点を作り、そこからまた反対サイドと前半とは打って変わったワイドな攻撃が出始め、ボアテングの2発目のヘッドで逆転すると、ロスタイムにファルファンのゴールで突き放した。

内田については、さすがに疲れがあるのかパスやクロスにミスが見られてプレイ精度はいまいち。しかし、長い距離を走るオーバーラップのタイミングは相変わらず冴え渡っていて、終始かったるかったシャルケの攻撃にアクセントを加える奮闘を見せていた。内田のロングオーバーラップについては、最近は代表でも見せる回数が増えているんだけど、そこまで長いパスを正確に出せる選手がいないので現状では活かされていない。左サイドの狭いスペースに偏りがちな日本にとっては、その動きを上手く使う必要があると思うのだが・・・是非とも今度の遠征では大きな展開からの内田のクロスを見てみたいものである。

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