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「1年でのJ1復帰達成おめでとう!」J2第39節 ガンバ大阪-ロアッソ熊本

昨年は、遠藤と今野という代表スタメン2人を抱えながらもJ2に降格してしまったガンバ。しかし今期はスタートダッシュにこそ躓いたものの、長谷川監督が辛抱強く守備組織を構築し、夏の補強を経てその後は順調に勝ち点を積み重ね、今節のロアッソ戦で勝利した後に神戸が京都に引き分け、これで来期J1昇格が確定した。

ロアッソ戦を見ても、やはりガンバの後半戦快進撃の原動力になっているのは間違いなく宇佐美の存在。ボールを引き出す飛び出しからのトラップは確実に足元へ収まるし、ドイツじゃ潰されるけど日本人が相手なら体を当てられてもドリブルがブレる事は無く、一瞬の隙さえあればシュートに持って行ける積極性はJ2では反則と言うしか無い。

そしてもう1つは西野、丹羽、内田、藤春といったガンバ守備陣の成長。ガンバのキーマンである遠藤は、この試合ではほぼフリーマンとしてFWとして前線に張ったり後半はボランチに下がったりと自由なポジションでゲームメイクをしていたが、それが可能なのもしっかり後ろがカバーして破綻を起こさないようにしているおかげでもある。GKさえ補強すれば、J1でも十分優勝争いが望めるレベルだと思う。

ただ、現時点でガンバの戦力がJ2では図抜けているとはいえ、この試合でのロアッソの戦い方がちょっと情けなかったのも事実。宇佐美が攻撃の核であることは分かりきっているのにマンマークしたり厳しく当たりに行く事をせず、遠藤や二川に対しても警戒が甘く、守備を固めるわけでも激しくプレスするわけでもなく、ただ漫然と曖昧なテーマで試合に臨んでいたようにしか見えない。

プレイオフ圏内もJFLとの入れ替え圏内にもほぼ関係がない状態で、チームのモチベーション的には難しい試合だったのかもしれないが、チームも選手もプロとしていつでも自分たちを高める努力をしないと、やはりJリーグは娯楽として一般人に認知されない存在のままになってしまう。世間は楽天の優勝で盛り上がりを見せているだけに、ついそういう危機感を抱いてしまうのである。

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