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「やはりここまで武器が少ないと厳しい」U-17ワールドカップ ベスト16 日本-スウェーデン

グループリーグで3連勝を飾ったものの、ベネズエラ戦の時点から今回の日本は対策されると打開手段が少なくて厳しいチームだなと思っていただけに、大変残念だけどラッキーがこの試合に来なかったなという感じで、あまり結果に驚きは無かった。

引いて守る相手に対する定石としては、背丈で勝てないならミドルなどで相手のDFラインを前に引き出し、サイドへ大きな展開で1対1の局面を作り、そこからドリブル突破か高速クロスで相手の前で合わせるという形が考えられるのだが、日本はその全てを持っていなかったので苦しむのは当然である。

まあ、そう考えるとそんなショートパスポゼッション一辺倒、シュートに持っていく方法はワンツーのみのサッカーで1点を返し、杉本君の2本のシュートのうちどちらかが入っていればというところまで行ったのだから、まずまず良くやったと言えるかもしれないし、先に日本が得点していればまた全然違った展開になったかもしれない。

それだけに、前半のうちに喫した2失点は十分防げる点だっただけにあまりにもったいなかった。ゴール前に飛び込む選手へのマークの緩さはA代表でもおなじみの光景だけど(苦笑)、最後に失点しない集中力や執念という部分にもスウェーデンとは差があったように思う。

あとはやはりリスクをかける事に対する意識。後半は相手が疲れて日本がセカンドボールを拾えていただけに、もっと縦に速くボールを入れてチャレンジしても良かった。その方がボールを失っても後ろからフォローしやすいのに、安全・確実を狙いすぎて結局横パスをミスしてしまい、足を止めた状態から守備に戻らざるを得なくて無駄にスタミナを浪費してしまった。

A代表ともども、もっと攻め手が多くて試合展開によって自在に戦い方やペースを変えられるようにならないと、こういったトーナメントの一発勝負では勝てないという事をまたまた思い知らされた大会になってしまったなと。

ただし、吉武監督の方針はこのまま続けて良いとは思う。これを最低限のベースにして、U-19、五輪と選手のパワーが付いていく中で、どれだけチームの幅を広げていけるかを地道に模索していくしか無いだろう。

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