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「このままじゃカウンターの餌食」ブラジルW杯欧州予選グループ1 クロアチア-ベルギー

昨日は、11月の欧州遠征で対戦する予定になっているベルギーが、10/11にクロアチアホームで戦って2-1で勝利し、W杯出場権を獲得した試合を見てみた。

BSでの放送だったので途中で編集が入り、後半の時間がかなりカットされていたんだけど、それでも日本が負けたセルビアが3位に沈んだグループで無敗でトップを独走したベルギーの強さは十分実感させられたね。

この試合では、レギュラーだったベンテケが怪我で出場したためにルカクが1トップの位置に入ったのだが、1点目はクロアチアのバックパスミスからスルーパスを受けると、DFを振りきってのトップスピードからGKをフェイントで交わすという驚異的な運動能力でゴールを決め、2点目もカウンターから1人でDFを置き去りにしてGKにシュートをぶち当てながらも押しこむという怪物ぶり。

そしてルカクの陰に隠れてしまったがアザールもキレキレで、クロアチアDFの中をスラロームのように切り裂き、マンUではいまいちなフェライニもベルギー代表では効果的で、ロングボールを確実にフリックして味方が相手DFの裏でボールを受ける働きをするなど、どういうボールが前に来ても効果的な攻撃を作り出せる幅の広さに感心させられた。

この試合の後のスコットランド戦にも負けてプレイオフ枠を獲得しながらもシュティマッツ監督が更迭されたクロアチアは、前半こそリズムは作れなかったものの後半には持ち直し、1点を返してからは押せ押せの状態にはなったのだが、ホームで高いラインを作ったところを上手くベルギーと言うかルカクに持って行かれてしまった形。

マンジュキッチやモドリッチなどタレントは揃っているのだが、セルビアと同様に選手のプレイスタイルにバリエーションがベルギーに比べると乏しく、試合運びが画一的でそれゆえに研究されると弱いという面があるのかもしれない。まあ、それでもこの前の日本と比べるとはるかに攻撃のスピードがあってボールはスムーズに流れていたんだけどね・・・

悪い時の岡田ジャパンのように、狭いスペースに人が集まってチマチマと短いパスをつないではミスを繰り返すというパターンで、さらに試合運びが型にはまってしまっている日本だと、このままでは赤子の手をひねるようにベルギーのカウンターの餌食になってしまうだろう。

ベルギーに死角があるとすれば、この試合でも後半でクロアチアに押し込まれたように、前線のタレントが決してスタミナが豊富というわけでは無いところ。日本としては、スタミナに不安がある柿谷や本田、香川、遠藤を使うよりも、思い切って豊田や細貝、山口螢、乾を使って、前半に耐えて後半で勝負というのも面白いかもしれない。多分ザックはやらないだろうけど(笑)。

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