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「代表のサッカーとの決定的なギャップ」ドイツ・ブンデスリーガ第1節 マインツ-シュツットガルト

スカパーでは単独で1000円もするFOXチャンネルでしかやってなかったカードなんだけど、たまたまNHK-BSのほうで録画放送してくれていたので、岡崎と酒井高徳の対戦を見た。
結果はマインツが勝利して、岡崎も初ゴールを飾って結果的には嬉しい試合にはなったのだが、マインツの先制点は酒井高徳がバックパスをしようとして突かれてボールを失い、そこから直接ミュラーに決められたゴールだし、岡崎も得点シーン以外はあまりチームにフィットしていたとは言いがたく、内容的には微妙な感想になってしまった。
マインツのサッカーは文字通りの堅守速攻で、コンパクトな守備からボールを奪ったらとにかく前へとボールを運び、FWの裏への飛び出しに眺めのボールを合わせるか、バイタルで中盤がボールを受けてからドリブルで突き進むかのほぼ二択なんだけど、こういうサッカーって実は岡崎とあまり相性が良くない。
岡崎は絶対的なスピードや体格、テクニックがあるわけではないので、ロングボールに追いついてもキープがなかなか出来ないし、高速ドリブルも正直下手くそ。なので、そういうサッカーが機能していた前半は岡崎の存在感はあまり感じられなかった。
後半になるとシュツットガルトが対策を施してきて、ポストプレイには厳しくマークを付け、バイタルをカバーするようになったせいでマインツの基点が潰され、何度もハーフカウンターを受けて3点は取られそうな場面を作ったのだが、それをことごとくハルニクが外してしまって命拾い。そんな劣勢の時間帯に、オフサイドぎりぎりで飛び出した岡崎がDFの股の間を抜くシュートを決めたのだから、監督の期待に答えるという意味でも二重に大きな得点だった。
酒井高徳については、失点に絡んだ場面以降は破綻なく無難に守備をこなしていた。それだけに、フォルランの得点を止められなかった代表での守備面における役割の違いについて、見ていて痛感させられたのも事実。
ドイツのサッカーは、攻撃は常にワイドが基本で、SBの選手はほとんど対面のSHだけをしっかり見ていれば良く、SHが中に入った時にはSBがオーバーラップして来るが、CBやボランチとのマークの受け渡しは比較的判断がシンプルである。こういう守備なら豪徳でも十分こなせる。
しかし日本代表は常時SHが中に絞ってSBがボールサイドで絡み、おまけにボランチの一角である遠藤が始終上がるので、マイボール時には自陣を4人だけで守る必要があり、ボールと反対サイドのSBは高い位置で中に絞ってボランチの1人と組んで中央をケアしなければならない。で、それが機能しているかと言うとご覧のとおり。長友が入れば少しマシだが、長谷部も内田も酒井も決して守備範囲が広い選手じゃなく、ここできっちりと止められないからサイドや裏へポンポンとつながれてしまう。
別のやり方として、ボランチとSBがCBと位置を揃えて4人で壁を作り、ディレイで対応する方法があるのだが、これは攻撃に出ているボランチとトップ下が戻って来る事が前提であり、現状では遠藤と本田にその役割を期待することは難しい。しかし個人的には、今後ザックが守備のテコ入れをするとした場合、人選も含めてこの部分がキーになるのではないかと思っている。