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「これが細貝の使い方」ドイツ・ブンデスリーガ第1節 ヘルタ・ベルリン-フランクフルト

アウグスブルクでの恩師だったルフカイ監督が細貝を引き抜く形で加入させたヘルタ・ベルリン。2部から昇格しての開幕戦となった試合は、乾がいるフランクフルトにホームで6-1という思わぬ大勝、細貝はブンデス公式でMOMに選ばれるという華々しいスタートになった。
まずこの試合を見てオッ、と思わされたのは細貝の使い方。今までのリーグでは右SB、代表では守備的ボランチとして起用されるパターンが多かったのだが、何とルフカイ監督は細貝を前目の攻撃的なボランチとして起用して来たのだ。
細貝の特色としては、しつこく人に食いつく守備とシンプルでミスの少ないつなぎがあるんだけど、味方がコンパクトじゃないと動き過ぎる事でバイタルエリアをぽっかり開けてしまったり、コンビネーションが足りない状態だと危ない地点でのミスが増えるなど、確かに守備的ボランチとしては使いにくい面があったのは事実。
しかしルフカイ監督はそれを逆手に取り、ルステンベルガーに守備のカバーリングを主に任せ、細貝にはどんどん前から追わせて相手のDFにプレッシャーをかけさせ、高い位置で絡んでからシンプルにパスを捌く速攻で攻撃にリズムを与える存在になっていて、記録こそアシスト1だが細貝が起点となった得点、チャンスは非常に多かった。
そして細貝以上に驚いたのが攻撃陣のポテンシャル。バウムヨハン、ベン・ハティラ、アラギ、ラモスの前線4人はハードワークが出来る上に足技があり、DF1人ぐらいなら交わしてシュートまで持って行ける能力を全員が持っている。この試合ではヘルタが終始リードする展開で、カウンターからの1対1が多かったため、足技が特に上手くハマっていた。
ただ、今回はたまたま大勝という結果にはなったが、やはりプレスがうまく回らない時間帯はバイタルを使われてサイドから危ない場面を作られていたので、この細貝前方プレスカウンター戦術が研究されてからが本当の勝負だろう。
フランクフルトは、何故か前半は中盤ダイアモンドの4-4-2にして来たがあまり攻撃で確固とした形が作れず、、後半から昨シーズンは左右ウイングのレギュラーだった乾とアイクナーを投入してようやくサイドから良い形を作れるようになったが、そこでのチャンスに得点を決められないまま3点目を奪われた事で試合が壊れてしまった。ELを見越して選手層を厚くしたいのは分かるが、このままでは共倒れになりそうな・・・

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