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「たかが親善試合、されど親善試合」プレシーズンマッチ 横浜Fマリノス-マンチェスター・ユナイテッド

香川の凱旋という事で世間の注目を集め、香川を中心としたマッチプログラムを作ってスポンサーCMを流し、試合ではボールの行方そっちのけで香川のアップだらけ、負けたチームの得点も挙げていない途中出場なのにMOMになるという露骨なお金儲けという外側の事情はゲンナリだけども、純粋にサッカーのいち試合として見るにはいろいろ楽しめた。
マンUについては、やはりモイーズ監督としてはチームに合流したばかりの香川を先発で使うサービス精神よりも、サー・アレックスの後任としてスタートダッシュの失敗は許されない立場が優先されたようで、前線はファン・ペルシ以外は若手を並べ、ボランチから後ろは昨シーズンからのレギュラー未満を交えての戦力チェックの意味合いが濃い、本当のプレシーズンマッチになっていた。
で、結果としては暑さや湿度の影響があったのか終始ラインが高く保てず、特に後半は動きがガタリと落ちてFマリノスにボールを支配されてあっさり逆転負けという始末。相変わらずCBやボランチから良いボールが供給されずに香川も低い位置でのプレイが多くなり、現有戦力でライバルに対抗するのは難しいという現実を突きつけられる結果になってしまった。
マンUの補強候補としてセスクやベイルらスターの獲得が大きく報道されているが、まずはキャリックだけが頼りでクレバリーやアンデルソンではどうしようもないボランチに、フェライニやグスタボなどもうちょっと現実的な選手を補強することを考えるべきではないだろうか。
Fマリノスについては、序盤は中村俊輔だけが試合をコントロール出来ていて、他の選手は次のプレイへと進めるトラップが全く出来ず、Jリーグの悪癖であるやたらと手数をかけての無意味なパス回しをしてしまい、ミスを素早くゴールまで持ってかれて逆転を喫し、あ~あやっぱりこうなるかと思ってしまったのだが、後半から突然スムーズにボールが動き始め、代表のイタリア戦前半を思わせる攻撃力を見せてくれた。
何度も書いている事だけど、最近のJリーグ勢がACLで活躍できていないのは、アウェイの環境やら日程の問題もあるんだけど、やはりパス攻撃と人数をかけてスペースを埋める守備に偏っているJリーグ以外のサッカーに対する経験不足が大きいんだなと改めて確信する。何とかしてJリーグも、こういうレベルの相手と常々試合が出来るようになって欲しいのだが、残念ながらいつまでも変わらないんだよねえ・・・どうしたものか。

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