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2014年からスタートする、J3の形が見えてきた

昨晩も最終週に入ったツール・ド・フランスを見ていたのですが、特に大きな動きが無かったステージだったので、2014年からスタートする事が決まったという事で、ここ数日ニュースで取り上げられる機会が増え始め、公式ティザーサイトも出来ている「J3」についての話題を。
2012年にJ2参加クラブが最大枠の22に達した事で、アマチュアのトップリーグであるJFLをJ2の下位として位置づけ、入れ替え戦を実施するようになったわけですが、やはりこの制度はいろいろな問題を含んでしまっているので、J3の整備が急がれたというわけです。
その問題について書いてみると、まずJFLはJリーグでは無いためにJリーグからの分配金の対象にはならない事(実際は救済制度が作られた)、そしてJFLには「門番」とあだ名されるプロ化を目指していない強豪アマチュアクラブがいるために再昇格のハードルが高く、JFLへの降格が即クラブの経営危機につながる可能性がありました。
さらに、JFLはJ2に比べても世間への認知度が低く、その割には企業チームはクラブ名を企業名にする事が出来るので、それが出来ないJリーグを目指すクラブにとってはスポンサー企業を集めにくいという側面もあります。また、選手側にとってもアマチュアクラブがいるリーグでプロとして働く事に関する疑問が出されていました。
で、そのJ3についてのスタート体制も既にアナウンスされつつあります。まず最初の参加クラブは12で決定し、その中の1つをJ1やJ2の上位クラブから選抜されたU-22チームが占める可能性が高いと言われています。さらには、J3の各クラブに22歳以下の選手を2~3人以上入れることを義務づける事も検討されているようで、若手育成に重点を置いた施策が考えられています。
これは、クラブの二軍に当たるサテライトリーグが資金難のために廃止になり、高卒世代の選手が出場機会を得られずU-20W杯での成績不振につながり、それを嫌ってユース世代の有望選手があえてJに入団せずに大学へ進学してしまい、今度はクラブのほうが伸び悩んだ高卒選手を切って、大学で鍛えられた選手を獲得するという本末転倒状態になっている事に対する対策でしょう。
これには賛否両論があるようですが、個人的には何でもやってみる事、そしてやったらやりっぱなしで終わらずにちゃんと次に繋げるPDCAサイクルが大事(各世代の代表監督人事を見れば不安ですが(苦笑))だと思っているので、個人的にはとりあえず賛成ですね。
現時点でJ3への加入を表明しているクラブは19。それに対して枠が11または12という事は、この中から7~8のクラブが不合格となるわけで、その選抜にも注目が集まります。
条件としては、準加盟をしているクラブである事、5000人以上収容出来るスタジアムの条件を満たし、J3入会審査に合格するというのが必須条件で、あとは現在所属しているリーグの位置づけ、そして成績によって次のような基準が示されています。

J2自動降格→入れ替え戦出場→JFL→第37回全国地域サッカーリーグ決勝大会決勝リーグ進出→地域決勝予選リーグ進出、の順に上位からクラブ数を割り当て、予定数になった時点で打ち切り

とは言え初年度については、実際には財務や経営、スタジアムの状況でまずは選抜が行われ、上記のような単純成績で枠が決まるという事は無いかと思います。
JFLからはこのまま行くと讃岐がJ2へと昇格するので、実際はここにJ2最下位クラブが入りますが、現在の順位で当確なのはJFLで準加盟済みの町田 、長野、讃岐、秋田、金沢、相模原になります。
残りの5枠ですが、JFLで準加盟申請済みの福島、栃木、YSCC、藤枝MYFC、MIOびわこ滋賀、琉球、グルージャ盛岡、そして地域の中ではスタジアム条件を満たしているレノファ山口が争う形になるでしょう。その中では復興の後押しもあって福島が有利だとは言われてますが・・・いずれにせよ、11月の理事会での決定が待たれます。

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