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ツール・ド・フランス2013 第12・13ステージ

第11ステージのタイムトライアルで、総合トップのフルームがさらにライバルたちに大きな差をつけ、これで今年のツールの楽しみは無くなってしまったかなと思ったのですが、いやいやそうは問屋がおろさなかったですね。
第12ステージは通常通りの平坦ステージな展開で推移し、最後の集団ゴール勝負の場面ではカヴェンディッシュにはしっかりアシストがついており、これもいつものように最後の発射で圧勝かなと思ったら、何とカヴェンディッシュの番手についていたキッテルがカヴェンディッシュを交わして勝っちゃいました。
ここ数年は、カヴェンディッシュが万全の状態でスパートしたら、まず誰も追いつけないのが当たり前だっただけに、彼がまさか最後に差されてしまうとは想像もしてませんでした。カヴェンディッシュが落車したり、はたまた落車の原因を作ったりと完調では無かったのは事実でしょうが、フルームの台頭と同じく時代の移り変わりを感じさせられましたね。
そして今日の第13ステージ。横風区間でバルベルデがパンクの影響で下がったところで集団が切れ始め、みるみるうちに2分3分と遅れてしまい、これはまたフルームのライバルが1人完全に消えるのかとため息をついていたら、一瞬の隙を逃さずコンタドール率いるサクソ・ティンコフが先頭集団から抜け出し、フルームのチームスカイが慌てて追いかけるも間に合わず、結局コンタドールが1分のタイム差を縮めるというまさかの結果になりました。
放送ではコンタドールが途中からヘルメットをエアロタイプに交換していたそうで、偶然こういう展開になったのではなく、明らかに最初からサクソ・ティンコフのチームが狙っていたという事でしょうね。まあ、これだけアシストをチームTTのように使い倒して1分縮める意味がどれだけあったかは微妙なところかもしれませんが、これでチームの士気は確実に高まったのは事実で、見ているこちらとしてもまた楽しみが復活して来て嬉しいです。
第15ステージには2週目の勝負どころであるモン・ヴァントゥ頂上ゴールが待っているだけに、次の第14ステージでサクソ・ティンコフ以外のチームがアタックを仕掛け、チームスカイを疲弊させてサクソ・ティンコフが温存という形になるとまだまだ分からなくなりそうです。そろそろエヴァンスのBMCあたりが何か仕掛けてほしいところですね。

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