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「まるでコンフェデ決勝」J2第23節 ジェフ千葉-ガンバ大阪

月曜はツール・ド・フランスが休息日なので、ほぼ1週間ぶりにサッカー観戦。J1も再開はしていたが、J2の中でもオリジナル10の古豪同士の対戦とあって、千葉とガンバの試合にしてみた。
結果はホームの千葉が3-0で勝利したわけだが、その試合の点差も同じなら、J2のスペインと呼ぶべきポゼッションサッカーのガンバに対して、奇しくもブラジルと同じ黄色と緑のユニフォームで挑んだ千葉という構図も含め、まるでコンフェデの決勝の再現をしているように見えて面白かった。
特に千葉の戦い方は、スペイン戦でのブラジルを見て研究しただろと問い詰めたくなるぐらいに近似しており、守備ではブラジルほどオールコートハイプレスではないものの、ガンバの選手が守備ゾーンに入ったら素早く間合いを詰めて激しく当たり、すぐさま2人目の選手が加わってボールを奪ってしまう。
ただ、その分1対1で止め切れないとマークに移った分のスペースが出来てしまい、序盤はガンバがそこを上手く突いてパウリーニョのクロスバーに当てたシュートなど2度ほど決定的なチャンスを作ったが、そこを決めきれずにワンチャンスから千葉の米倉に先制点を決められてしまった事で、千葉に流れが固まってしまった。
ガンバは長谷川体制になってから、自陣でゾーンを作ってボールを奪うと素早く前線の飛び出しにロングボールを合わせたり、サイドチェンジで相手の守備を揺さぶる大きな展開を多用するようになったのだが、今までのJ2相手であればコンパクトさを保ってさえいれば、相手が勝手にパスミスをしてボールを奪えていたのかもしれないが、この試合の千葉はパスに頼らず、ブラジルのように1対1で積極的にドリブルを仕掛け、イーブンボールにも粘り強くアタックしに行ったために、2点目が典型的だがゾーンを作って安心していたガンバ守備陣が寄せきれずにやられてしまう、という場面が非常に目立った。
ガンバが序盤のチャンスに決めていればまた展開は違っただろうし、どのJ2のチームも千葉のようなパワフルさを全面に出して戦えるとは思えないが、J2での勝利の方程式が木っ端微塵にされたガンバのショックは少なくないだろう。FC東京の出来については原委員長の酷評を受けてしまったが、あれほどテクニックのある選手たちが泥臭く戦ったブラジルの強さを見て、少しでもJリーグが変わって行けるのであれば嬉しいことである。

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