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「ウルグアイも日本のお仲間?」コンフェデレーションズカップ グループB スペイン-ウルグアイ

結果こそ2-1と僅差での決着になったために、日本だけがトホホな初戦になってしまったのかと思いながら見てみたら、手も足も出なかったという点ではウルグアイもあまり日本と変わらなかった事が分かって、ちょっと慰められてしまった(苦笑)。
それだけ、前半のスペインが披露したバルサスタイルサッカーは完璧で、いくらウルグアイが自陣でビッチリとスペースを埋めて構えても、スペインはワンタッチ・ツータッチでゾーンの間に入り込んでトライアングルを作ってはパスを回し、走りこむ選手にきっちりと速いグラウンダーのクロスを合わせてシュートを浴びせてしまう。
そして、ボールをウルグアイに奪われても高い位置に残っている選手が次々にプレスで襲いかかり、あっという間にボールを奪い返してしまうので、ウルグアイが誇るワールドクラスの2トップであるスアレスとカバーニに全くと言って良いほどボールが渡らない。ぶっちゃけ前半の孤立具合で言えば、ブラジルに対する日本よりも悲惨だった。
決定的なチャンスの数からするとウルグアイが前半を2失点で終えられたのは全くのラッキーで、後半は明らかに2点を取ったスペインがプレッシャーを弱めてトライアングルを作る動きを抑えたので、ウルグアイが攻勢に出たように見えたのだが、35分以降にCLで優勝したバイエルンのレギュラーであるハビ・マルティネスや、チェルシーのトップ下として君臨するマタを虫干しとして出すというムカつく(笑)余裕采配の後で、ようやくスアレスのFKで1点を返しただけであり、そこからロスタイムのわずか4分に少しエキサイティングになったかなと感じたぐらい、両チームには圧倒的な差があった。
スペインと日本を較べて最も違いを感じる部分は、たとえバックパスをしても次の瞬間には縦にパスが出ているところだろう。日本の場合は、バックパスからどんどん後ろや横に逃げてしまうので、結局相手に押されるだけで最後は蹴り出さざるを得なくなってしまうのだが、早いタイミングで縦に戻せば、相手のファーストプレスを無効化出来るので、その後の展開がぐっと楽になる。
そして、競り合いの中でも足元でボールをキープしていなせる個人のスキルがあるので、多少のプレッシャーがあっても慌てる事無く、サイドチェンジも躊躇なく繰り出し、いつでもどこからでもビルドアップのやり直しが出来る。
何より今の日本に一番欠けているのは、サイドから早いタイミングとスピードで中への走り込みに合わせるクロスだろう。ブラジル戦でも清武がそういう数少ない場面を作っていたが、イタリア相手にはもっとそういう攻撃を突き詰めないと、相手の守備が揃ったところを力技で破るのは不可能に近い。最近の本田と香川は複雑な足元のコンビネーションで崩そうとしがちだが、スペインはそんな複雑な事はほぼやっておらず、シンプルなプレイの積み重ねであると、一度頭の中身を入れ替えるべきだと思う。

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