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「密かな死闘を制してCL出場ゲット」ドイツ・ブンデスリーガ第34節 フライブルク-シャルケ

シャルケのブンデスリーガ最終戦は、勝ち点1の差で5位にいるフライブルクとのアウェイでの直接対決で、もしシャルケがこの試合で負けてしまうと、チャンピオンズリーグの出場権を失ってしまうという背水の試合となった。
試合開始から、シャルケはクラブ史上初のCL出場に向かって燃えるフライブルクの猛攻に晒される。例年リーグ下位が定位置だったフライブルクの今年の強さはフロックではなく、高く激しいプレスからボールを奪うと、前線に向かってどんどん選手が飛び出し、彼らに素早くパスを送る攻撃でシャルケの守備ラインを低い位置に釘付けにさせ、フンテラールは完全に孤立してほとんど攻撃に絡むことが出来ず、シャルケは全く攻撃が組み立てられない。
さらにフライブルクはシャルケの強みを研究してきており、FWのクルーゼが右に流れてボールを受け、そこに右SHのケルクが激しくプレッシャーをかけ、さらにはSBのゾルクがオーバーラップする事で、内田のサイドに3人で攻撃を仕掛けて来た。
しかもファルファンは内田のカバーに下がる事をしないので、ヘヴェデスがカバーに入っても内田は常に相手の数的優位に晒されたままで、得意のビルドアップをする事はおろか、ほとんど自陣に張り付いたままで身動きが取れなくなってしまっていた。
それでも内田は隙を見て高い位置に上がろうとはしていたようだが、やっとこさ後半の中頃になってオーバーラップから攻撃参加を見せた場面を作った事があったぐらいで、全体的には上がり目に動いた穴を突かれて混乱の元になってしまっていたので、当然ながらメディアの評価は低かったようだ。まあ、それは内田のせいと言うよりも、最後まで修正できなかったチームの問題だとは思うが。
そんな状況だったが、シャルケは前半20分にドラクスラーが左サイドの切り返しからファーサイドに決めてワンチャンスをものにし、後半にジョーンズのクロスが相手にうまく当たって跳ね返りが入るというラッキーで勝利できたのは本当に運が味方をしてくれたと言うしか無い。
残り15分ごろからは、内田が中に入ってほぼ5~6バック状態で最終ラインを固めつつ、ジョーンズが中東演技で時間稼ぎとなりふり構わずシャルケは守り倒し、予選からではあるが自力でチャンピオンズリーグ出場権を無事ゲットした。内田も今シーズンはいろいろ苦しい時期があったが、最後は大団円で終われて何より。来期の始動は早いけど、コンフェデの活躍に期待したい。

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