旧閑ガゼッタ

「もうちょっと余裕を無くさせたかった」ドイツ・ブンデスリーガ第28節 フランクフルト-バイエルン

今シーズンは史上最高の成績で、なんと28節にして優勝に王手がかかる試合になったバイエルンをホームに迎えてのフランクフルトだったが、残念ながら力及ばず0-1で敗れてしまい、優勝を決めて歓喜に湧くバイエルンの選手とサポーターを見届ける羽目になってしまった。
ただし点差が示すように、フランクフルトは自分達の力をある程度出し切った、ホームに詰めかけた満員のサポーターに対して立派な試合をやったのは確かである。
当然のようにボールを支配してサイドを中心に攻め立てるバイエルンに対し、フランクフルトはコンパクトなゾーンを自陣に引いて集中力高く守り、バイエルンがCLユベントス戦を控えてプレスは抑え気味だったとは言え、ボールを奪うと全員が忠実に押し上げてパスコースを作り、カウンターの機会を着実に作り出していた。
惜しむらくは、反撃に出てもバイエルンのプレスを交わしてボールをつなぐのが精一杯で、なかなか乾やアイグナーの飛び出しにスルーパスやサイドチェンジを合わせるまでには行けず、既にバイエルンが帰陣した後で乾の足元にボールが来るパターンが多く、そこからヨーイドンではなかなか決定機を作り出すまでには行かなかった。
それでも、乾は対峙するラームやハビ・マルティネスといった選手を物ともせず、ドリブルで4人を抜いてシュート(シュート自体は残念だったけど)を放つなど、フランクフルトの中でも存在感を見せつけていた。シーズン序盤はドリブルもひたすら一本調子だった嫌いがあったが、今は相手の重心を見ながら細かくコースを変えたり切り替えしたりするスキルを身につけており、バイエルンの選手も容易に飛び込めないオーラが出ていた・・・とはちょっと言い過ぎだけど(笑)。
フランクフルトは、前半30分にラーニヒに代えてチェロッツィを入れ、キレを見せていた乾をトップ下にしてゴールに近い位置でプレイできるようにしたっぽいが、逆にそれがバイエルンにスペースを与える結果になり、後半8分にボランチの位置から飛び込んできたシュバインシュタイガーを誰もマーク出来ず、失点を許してしまった。攻撃面でもかえって乾が使えるスペースが無くなり、狭い位置にパスが来なくて孤立、配置転換は完全に裏目へと出てしまった。バイエルンがいろんな意味で守りに入っていただけに、そこを突けなかったのは残念。
その後は逃げ切り体勢に入ったバイエルンに対し、クロスからPKを与えてもおかしくないシーンや、乾のポストをかすめたシュート、ラキッチの至近距離からのシュートといった同点のチャンスはあったのだが、ノイヤーの超反応に阻まれてゴールならず。つーか、あの乾のシュートが決まっていれば、全欧州の注目が集まっていた試合だったし、来期のステップアップが一歩近づいたのになあと思ってしまった。フランクフルトは悪いチームじゃないけど、裏へ抜けた動きにパスが来るようなチームで見たいよね。