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「空回りチームの典型」ドイツ・ブンデスリーガ第28節 ブレーメン-シャルケ

3シーズン前ぐらいまでは、常にリーグ上位をキープして欧州戦の常連だったブレーメンだが、この2年は成績が低迷、今シーズンもここまで6戦勝ちなしの14位と沈んでしまっている。この試合でも、ホーム戦という事で意欲的なサッカーを見せながらも、何度もあったチャンスに決めきれず少ないピンチでやられてしまうという、ありがちなパターンで敗れてしまった。
前半のブレーメンは、日本が南アフリカW杯で対戦した時のオランダチームにいたあのエリアを内田に対してほぼ1対1でマッチアップさせて低い位置に押しこみ、ファルファンにもSBが常時マークについてシャルケの強みである右サイドでのビルドアップを封じ込めてきた。
そうなるとシャルケは左サイドのバストスとコラシナツで何とかするべきだったのだが、バストスは足元でしかボールを受けようとせずに消えてしまい、マリカのポストプレイも脆弱なままだったので全く前線で基点が作れずCBが下がらざるを得ないため、バイタルエリアにスペースが出来てそこをブレーメンに使われ、さらにサイドへとボールを振られて終始ブレーメンに押し込まれた。
しかし、そこをGKヒルデブラントの好守で何とか前半を無失点でしのげたのがシャルケにとっては大きかった。後半から、出来が悪かったバストスを下げてラファエルをトップ下に置き、ドラクスラーを右ウイングに移した事で、ドラクスラーがボールを持ってスピードのあるラファエルをサイドに飛び出させ、相手のマークがそちらに移ったところで内田やファルファンが高い位置で絡む、というように一気にシャルケの攻撃が活性化した。
後半6分に、オフサイドっぽかったがラファエルがDFラインの裏へと抜けだすと、いったんは折り返しが相手に当たりはしたものの、こぼれ球がドラクスラーの前にこぼれて来てワンチャンスでゴール。上手く行ってないチームはこんなものである。そして24分には、GKへのバックパスミスを拾われて2点目。そこからは完全にブレーメンの足が止まり、シャルケに何度も追加点の機会はあったがスコアは動かず終了。
シャルケは、次節はいよいよ勝ち点4差で3位にいるレヴァークーゼンとの対戦。ここで勝てば、一気にCLストレートインのチャンスが見えて来る。が、中盤の要であるノイシュテッターが累積で出場停止なので、そこをどうやってカバーするかが頭の痛いところ。
内田については、前半はエリアのマークで思うように動けなかったが、守備では多少デ・ブルイネに対しては苦労したものの、エリアについては常にスペースを与えず無力化させた。ギリギリのボールでも果敢に飛び込んでカットするなど、判断もクリアでミスはほとんど無かった。後半の最後は鬱憤が溜まっていたのか、2度ほどゴール前に飛び込むなどしたが残念ながらスルーパスは来てくれなかった(笑)。調子は変わらずよさそうである。

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