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「ようやく内田は完調か」ドイツ・ブンデスリーガ第27節 シャルケ-ホッフェンハイム

エースのフンテラールが怪我で抜けてから公式戦で連敗しているシャルケは、ホームに残留争いまっただ中のホッフェンハイムを迎えての難しい試合だったが、何とか終盤に突き放して久々の勝利となった。
この試合で負けた直後に監督が解任されてしまったホッフェンハイムは、しかしなかなかどうしてアウェイで格上のシャルケを相手に堂々とした戦いぶりで、ラインを非常にコンパクトに保ちつつ、ボールを奪ったら積極的に前へと飛び出すハーフカウンターで何度もシャルケの肝を冷やした。
が、残念な事にこのチームにはチャンスを作って点を取るタレントがいない。シュートシーンや、フリーでゴール前へと侵入する場面は作るのだが、そこからGKに当てたりクロスが合わなかったりで、「惜しい」までしか行かない。こういう時にこそ、宇佐美を起用すればと思うのだが、昨晩にフォルトナと対戦した試合でもベンチ外だったし、残留のためにフィジカルプレスと組織の意思疎通を優先しないといけない今の状況ではやっぱ無理だよな~と。
現状では残留しても二部に落ちても3億という移籍金を支払う意志はホッフェンハイムに無さそうなので、また移籍の話題が出てくる事になるのだろうが、まだ年齢的にも若いのだし、一旦ここはガンバに復帰して香川のようにJ2で多くの試合経験を積む事も悪くないのではないかと思う。
逆に内田は、高い位置取りから積極的で鋭いオーバーラップを仕掛けて前半に何度も決定的なチャンスを作るなど、得点には直接結びつかなかったが好プレイを連発、しかも普段はあまり見ない、香川ばりのターンやサイドでの切り返しまで披露するなど、肉離れの再発でかなり苦しんだがここに来てようやく調子が完全に戻った感がある。
ただ、チームの問題はあまり解消されておらず、この試合では1トップにマリカが先発したのだが、これがまた見事なぐらいにボールが収まらず、足元に来たボールをポンポンと弾き飛ばしている有様。なので、内田らの力によってサイドまでは攻めこむものの中央突破が無くて単調になってしまっていた。
幸い、ホッフェンハイムのプレスが落ちてバイタルが空いたおかげで、72分にヘーガーのダイレクトボレーが決まったものの、どちらかと言うと自滅しそうなパターンだったところを運と相手に助けられた面が大きい。これでフランクフルトを得失点差で抜いてCL圏内の4位に浮上したが、まだまだ先は長そうである。

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