「何故柏だけが一人勝ち?」アジア・チャンピオンズリーグ グループH 水原三星-柏レイソル

今期も、広島が未だ勝ち点0で最下位に沈み、今節も仙台や浦和が韓国勢に敗れる中、水原とのアウェイ戦に挑んだ柏は、何と相手にPKが4回与えられるという超絶帳尻ジャッジの洗礼を受けながらも、6-2と大勝して3連勝を決めてみせた。
Jリーグでは、柏は浦和や広島よりも下の順位にいるのに、ACLでは何故ここまで結果が違っているのか。その理由は、まさにこの試合を見ればはっきりと分かる。
柏の選手は、フィジカルアタックや強引なドリブルを得意とする韓国の選手に対して、一歩も退かずにきちんと肉弾戦を挑んでいる。そして、田中順也や工藤のゴールシーンのように、個人の切り返しで1対1を制し、自らシュートチャンスを作り出している。
だいたい、日本選手がアジアの戦いで失敗するのは、相手のフィジカルプレスにビビってパスを回そうとしすぎ、そこで無理をしてパスミスをするか、DFが苦し紛れにロングボールを蹴って高さ負けしてセカンドボールを拾われ、そこからの強引なドリブルを止めきれずにやられるというお決まりのパターンがあるのだが、柏の選手はそれとは正反対に、相手から逃げずに真っ向から勝負している。
相手のプレスがきついと言う事は、逆に言えばそこさえ突破してしまえば後ろはスペースがたっぷりあるわけで、柏が得点した6点のほとんどの場面が、相手が前がかりになって手薄になった守備のスペースを突いた形で作られている。そして韓国勢の1対1での強さも、その力を利用して切り返しなどで逆手に取れば、1対1は1対0に出来てしまうのだ。
ただ、言うは易く行うは難し。ドリブルよりもパス、プレスと言えば人数をかけてパスコースを切る事が常識なJリーグに居ながら、アジア対策を実行に移すことは極めて難しい。そこを柏がラクラクと乗り越えているのは、ネルシーニョの経験と分析・実行力が素晴らしいのはもちろんだが、チームとしてACLを2年連続して経験している事も大きいのだろう。
広島と仙台については、選手層的にもこの先勝ち上がって行くのは難しいと思うので、何とか柏には頑張ってもらってモロッコへの切符を手にして欲しいところだね。