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「合格点だった酒井と金崎」ドイツ・ブンデスリーガ第22節 ニュルンベルク-ハノーファー96

今や日本人が3人出場という試合が珍しくも何とも無くなったブンデスリーガだが、この試合では金崎がブンデスリーガデビューを果たし、酒井宏樹もフル出場という意義のある試合であった。
ただ、内容的にはあまりどちらも感心できないものであって、両チームともにしっかりとパスがつながらずにミスが多く、ハノーファーの先制点はDFが揃っていながらもマークに誰も行けずど真ん中から破られてしまったものだし、清武は代表から帰って2戦目で疲れが溜まっていたのか、前半に決定的なシュートチャンスを外した後は存在感が無くなり、中盤でダイレクトパスをミスって2失点目の原因になるなど、FKからアシストを記録したとは言え、精彩を欠いたプレイが目立ってしまっていた。
酒井は、以前のような中途半端なポジショニングは少なくなってチームメイトのコンビネーションが良くなり、コナンが中へ入った時にはスペースを逃さず積極的なオーバーラップを仕掛けて高速クロスを上げるなど、ようやくJリーグで見せていたプレイの片鱗を感じるようになって来た。ただし、まだ守備の戻りが遅かったり妙に両足でタックルをしたがるところがあり、この試合でも1枚イエローカードをもらってしまったが、激しいプレイと危ないプレイとの境目をきっちり認識しないと完全な信頼は得られないように思う。まあ、でもこれからは使ってもらえる機会は増えそうだ。
そして63分にブーイングならぬ「ムーイング」を受けてブンデスデビューを果たした金崎。名古屋グランパスでは、Jリーグ特有の過剰なカバーリングのお陰で彼が得意な直線的なドリブルが抑えられて出番が少なくなっていたのだが、基本は1対1のみでカバーまではあまりやらないドイツでは一見だと十分通用することを示せたと言える。フィジカル面でも勝負は出来そうだし、何より劇的な同点ゴールに絡んだという印象はデカい。相手に研究されるとどうかという面はあるけど、ニュルンベルクの面子を考えれば先発のチャンスはこれから十分あるのではないだろうか。

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