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「インテルには痛すぎる勝利」ヨーロッパリーグ ベスト32第1レグ インテル-CFRクルージュ

マンUがオールド・トラフォードで敗戦を喫するなどグループリーグで苦しめられた難敵、CFRクルージュをホームに迎えての決勝トーナメント初戦は、インテルが2-0できっちりと勝利はしたものの、前半の早い時間にエースのミリートが靭帯を損傷するという痛すぎる代償を被ってしまった。
試合は、何故かクルージュのほうが高い位置から追い込みをかけてインテルを押しこむという不思議な展開になったのだが、それはかえってミリートを失って急遽パラシオが交代で入ったインテルにとっては好都合で、裏に飛び出すことが大好きなパラシオがカウンターからチャンスを作り始めると、20分に中盤でボールを奪ったグアリンからのスルーパスを、うまくボールを浮かせるシュートで先制点をゲット。
その後は、古巣との対戦で意気が揚がり過ぎて両足タックルの悪癖を出してしまうペレイラや、抜群のセンスはあるんだけど持ち過ぎでボールを奪われるシーンを作るコバチッチ、ボールの出しどころが無くて迷いがちな長友など、あまりインテルのリズムは作れなかったが、クルージュの攻撃もいまいち迫力に欠けて試合は膠着状態に。
それでもインテルは、ようやく試合終了間際にコバチッチのパスに反応したパラシオが技ありのループシュートを決めて2点目を挙げ、まずはホームでの第1レグでしっかりと結果を出して終わった。
しかし、ELの優勝も来期CLの出場権も、どちらも狙いたいインテルにとってはミリートの離脱は非常に厳しい。若手のリヴァヤをスケロットとの交換条件で手放してしまい、他に使えそうなFWはベテランのロッキぐらい。しかし彼もワールドクラスとは程遠い人材で、換えを置いておかないクラブの選択は謎過ぎる。カッサーノをトップに置いた0トップという選択もなくはないが、もっとコンパクトな戦術が作れないと厳しいだろう。来期はシメオネを招聘という噂が出ているが、それを見越しての話かとつい勘ぐってしまう。
長友については、右SBでの出場だったが攻撃ではあまり目立たず。カッサーノを基点にしたオーバーラップやガルガーノのカバーリングがスムーズな左とは違って、右の場合はパラシオとグアリンが高い位置で張ったまま動かず、カンビアッソがグアリンのスペースを埋めてセンターに入って来るのでパスコースが無い。まあ、それは長友のせいと言うよりはチームがサネッティ用になっている可能性が高く、ミスはあったもののまずは無難にこなせていたと言えるだろう。ただしその分、ペレイラにもっと攻撃をやってもらわないといけないんだけどね・・・
それにしても、この試合でのグアリンやコバチッチは、香川の数倍もの危ないボールキープミスをやらかしていたんだけど、全然叩かれていないよね・・・まあそれだけ、CLのレアル戦というのは注目度合いや求められるレベルが違うんだろうけど、どうも納得がいかないのも事実ではある(笑)。

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