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「頑張るだけではなかなか理解されない」ドイツ・ブンデスリーガ第19節 シュツットガルト-バイエルン・ミュンヘン

今期は圧倒的な強さで勝ち点を積み重ねているバイエルン相手の試合という事で、相当な苦戦が予想されたシュツットガルトだったが、大方の予想に反して、少なくとも前半のうちは非常に健闘が出来ていて見応えのある内容だった。
シュツットガルトのフォーメーションはほぼ4-4-1-1という形で、4バックと2ボランチはほとんど攻撃参加せずに常時きっちりとコンパクトなゾーンを作り、リベリに対してはSBのリュディガーとハルニク、ボランチの1枚が常にコンビを作って突破を許さず、岡崎が身を削るように走り回ってDFラインにプレッシャーをかけまくる守備組織が徹底されていた。
バイエルンは、序盤こそ中盤での素早いパス回しからサイドへと展開する攻撃を見せていたものの、徐々に走るペースが落ちて中を使おうとし始めたとたんにシュツットガルトの守備にパスが引っかかるようになり、シュツットガルトがカウンターを仕掛けられる場面が増えていった。
が、ダンテとファン・ブイテンという巨漢CBにイビシェビッチが抑えられ、岡崎はユニフォームが真っ黒になるほど体を張ってボールを受けようとするのだが、やはりどうしても高さと体重不足は否めず、なかなかファールを取ってもらえずに攻撃の基点にはなり切れない。数少ないチャンスであったトラオレのクロスの折り返しも、イビシェビッチのヘッドと中にいた岡崎との呼吸が合わず決められない。
そういうジリジリとした緊張感のある展開で前半が終わり、これはシュツットガルトにもチャンスの芽が出てきたなと思ったとたんに、モリナーロが痛恨のバックパスミスをやらかしてマンジュキッチに先制点を入れられてしまう。それでも、まだ同点にする余地はあったはずだったのだが、65分に岡崎を下げた途端に、プレッシャーが無くなったバイエルンのDFラインからサイドへ展開されてあっさり2点目。これで勝負は決まってしまった。つくづく、シュツットガルトにとってはもったいない試合だったと言える。
岡崎については、前半の無失点は彼のおかげと言ってもいいぐらいにひたすらプレスをかけ続け、チームへの貢献度は非常に高いものがあったとは思うが、やはり攻撃での実効性があまり出せなかったことが採点の低評価につながってしまった。当然、岡崎1人だけの問題でないことは明らかだが、トップ下であるならば少なくとも足元にはしっかりボールを収め、的確にターンを仕掛けるスキルが身につかないとこのレベルの相手では厳しいかなと。体のキレはあるようなので、次こそ得点が欲しいね。

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