サイトアイコン 旧閑ガゼッタ

全国高校サッカー選手権大会 1回戦 青森山田-野洲

もうこれから準々決勝をやろうかと言うのに今更な話ではあるが、ともに優勝候補同士の対戦となった、青森山田と野洲の試合を見てみた。
で、やはり感銘を受けたのは野洲のサッカー。乾や青木を擁して全国制覇をし、セクシーフットボールという代名詞とともに旋風を沸き起こしてから既に7年経ってしまったわけだが、単にそれを継続しているだけではなく、さらにボールキープのスキルという部分を向上させる工夫が見られていたのが良かった。
今までのユース年代のパスサッカーと言えば、とにかくワンタッチでどんどんボールを動かしていくというパターンが多かったのだが、野洲の場合はそれに加えて、各選手がボールを受けても慌てずキープし、ボディシェイプを整えてからパスを出す形も習得させているように見えた。Jユースカップの札幌もそうだが、こういう個人のキープ力や判断スキルという部分に注目して強化しているチームがあるのは心強い。
と言うか、かつての野洲のサッカーは確かに異端ではあったが、セインツで先発起用されている吉田が足元の技術で評価されているのを見ても、野洲のサッカーは単なる技術的なベーシックであり、それが出来ていて初めて欧州に挑戦するためのスタート地点に立てるわけで、そこからフィジカルやスピード、展開力といった部分をどれだけプラス出来るかが勝負になってしまっている。
決して青森山田のサッカーを否定するつもりはないけれど、そういう意味では、もっと野洲のようなサッカーをやるチームが増えて当然だと思っているし、1回戦で負けてしまったのは残念である。
あと、名古屋に入団が決まっている望月君については、判断に優れて両足が使えるテクニシャンという印象。身長が低くてプロではセンターでやっていくには厳しいかもしれないので、これからサイド適正をどれだけ獲得していけるかがポイントだと思う。

モバイルバージョンを終了