「やっぱ地味だけど強い」ドイツ・ブンデスリーガ第17節 レヴァークーゼン-HSV

バイエルンのような他を圧倒する個人レベルの高さがあるわけでなく、ドルトムントのように凄まじい運動量とパスワークで相手を粉砕するでも無いのに、こうやって得点と勝ち星を重ねるレヴァークーゼンは実に不思議なチームだなと思う。
この試合でも、序盤はHSVのポジションチェンジを交えたパスサッカーに対して守備に追われて何度かシュートを浴びるものの、27分に左サイドからのクロスを味方が流したボールがキースリングの足元に飛び込み、確実にワンチャンスを決めて先制点。
その後は、寄せの早い忠実な守備のタスクを全員でこなすレヴァークーゼンの分厚い守備の前にHSVはミスを連発、37分には絶好調のシュールレがキースリングとのコンビでゴール前を抜け出し、冷静にコースに流して2点目。後半もエースのキースリングがGKから1発のパスでゴールを決めると、途中から若手を入れる余裕の采配で完勝。
細貝は、いつもの左SBではなくてこの試合では右SBとして先発。パスカットにつながる出足や、粘り強い守備という面では良かったものの、攻撃ではさすがにコンビネーションがうまく行かず、ボールを持って上がってもパスを出す場所に迷った挙句に思いつきで弱いパスを出してカットされたりと、彼らしくないパスミスが多くて出来としてはいまいち。
まあ、レヴァークーゼンのサッカーが細かくパスを回したり、前線で溜めてSBのオーバーラップを使うといったような事を全くせず、とにかく早くミドルパスやサイドチェンジで前へとボールを運び、相手の守備が整う前にシュールレ、キースリング、カストロのトリデンテの個人能力で点を取ってしまうサッカーだから、ぶっちゃけSBはサボらない選手であればOKっぽいんだけどね(苦笑)。
このまま行くとCLに出られるかもしれないし、そのレヴァークーゼンで試合に出ているのは凄いことだけど、彼自身は決してSBとして傑出した選手ではないし、ボランチで試合に出られるチームのほうがいいんじゃないかと思ってしまうんだけどなあ・・・贅沢な考えだけど。