「カレンと大津の日本人2トップが実現」オランダ・エールディビジ第16節 VVVフェンロ-フィテッセ

昨日はCWCの広島対蔚山の試合があったんだけど、すっかり録画を忘れてしまっていたので、カレン・ロバートと大津がアベックゴールを決めたフィテッセ戦を鑑賞。
すっかりカレンの1トップで守りまくるスタイルが定着してしまったVVVは、この試合でも相手ボールにはカレンが自陣にまで下がるほどのベタ引きサッカーを敢行。しかし、PA内まで下がりすぎた守備では当然守り切ることは出来ず、案の定10分という早い時間にミドルシュートを食らってゲームプラン崩壊。
その後も、フィテッセが圧倒的にボールを支配し、少なくとも3回は決定機を作ったのだが、1対1の場面で迷っている間にボールをロストしてしまったり、シュートがクロスバーに直撃するなどで得点にならず、結果的に前半のうちにケリを付けられなかった事がフィテッセの敗因になってしまった。
VVVは36分にテュルクが怪我で退場、代わりに急遽大津が入ったのだが、この交代が見事に当たり、早速40分にカレンのドリブル突破からサイドに展開、そこからのシュートをGKが弾いたところを大津が押し込み、超劣勢だったVVVが同点に追いついてしまう。
形的にはカレンと大津の2トップではあったが、大津がトップの位置でカレンが左サイドに流れる形が多く、前がかりになったフィテッセの守備の間で大津がうまくボールを受け、カレンが自慢の運動量を活かしてサイドを突破する分担が機能し、55分にはリンセンのミドルが決まってとうとうVVVが逆転。
最後は、80分にカウンターから大津がカレンにプレゼントパス、これをカレンがGKに当てながらもゴールを決めてダメ押し。VVVがなんとリーグ2位で好調のフィテッセに対して、降格圏を脱出するというオマケまで付く大きな勝利となった。
試合内容自体は、特にベタ引きだった前半はとても誉められたものではなかったが、フィテッセの自滅の意味合いが大きいとは言え、後半に見せたカレンと大津の2トップは非常に可能性を感じるものだった事は確かだろう。
特に、足元でボールを収めて前へと推進できる大津が入ることで、カレンのポストワークの負担が軽減、しかも彼らには運動量があるので守備にも貢献できるし、カウンターサッカーをやれる状況であれば相当行ける組み合わせだと思う。が、大津のフィジカルやカレンのテクニックなどは、守って来る相手に対しては弱点になりそうなので、そこを乗りきれるかどうかがスタメン定着への鍵になりそうだ。