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「好調インテルにブレーキ」イタリア・セリエA第13節 インテル-カリアリ

前節にレギュラーDF陣が出場停止でアタランタに負けてしまったインテルだったが、彼らが復帰してベストになったこの試合でもホームでカリアリに引き分けと、好調だったはずのチームに突然ブレーキがかかってしまった。
この試合でも開始11分までに3度の決定機を作り、3度めのチャンスにパラシオがヘディングを決めた時には、これはインテルの一方的な試合になるかと思われたのだが、そこから急にチームの勢いが落ちてしまい、43分、66分とカリアリFWサウに得点を許してしまい、あわや敗戦を喫してしまうところだった。
その原因となったのは右サイドの絶不調。頼れるカピターノであるはずのサネッティに全く動きのキレがなく、1失点目はガルガーノと2人でサイドをカバーしながら、あっさりとアーリークロスを上げられてしまったし、2失点目はガルガーノのミスパスから逆襲を食らい、ラノッキアが緩慢なカバーでクロスを上げさせてしまったもの。
特にサネッティは、それ以外の場面でもサイドを振り切られて決定機に繋げられてしまったし、後半にやや持ち直したものの前半はほとんどオーバーラップせずに4バックのような位置取りで存在感が無く、この試合においては完全にブレーキとなってしまい、その出来にガルガーノとラノッキアが引っ張られてしまった感じ。
その分、長友が4バックのSHのような高い位置取りで攻撃に気を吐き、枠に入れるだけの絶妙なクロスをミリートに配給し、最近は完全に長友の武器として使われつつ有る重心の低いドリブルでサイドを蹂躙していた。が、その分サイドの攻守におけるミスマッチが守備のバランスに影響し、フアンが広いサイドのスペースをカバーするのに苦労していたりと、インテルに本来のリズムが出ない要因になっていたような気がする。
まあ、少なくとも3度はあったビッグチャンスにミリートが決めていれば、という試合ではあったが、ストライカーが不調でも勝ちをもぎ取る力強さが無いと、スクデットやビッグイヤーを獲得することは難しい。
昨シーズンも、一次は連勝街道を走るぐらいに好調な時期があったのに、いきなり絶不調に陥ってしまったのも、ラニエリ監督の采配と言うよりは、ベテランが多いチームの勤続疲労が来たり、ミリートが決定力不足期間に嵌ってしまった部分が大きかったように思うので、ここからベテランのコンディションをどう整えつつターンオーバーをこなしていくかが、ストラマッチョーニ監督に問われてくるところだと思う。

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