「吉田まさかのSBデビュー」イングランド・プレミアリーグ サウサンプトン-フルハム

吉田は連続でCBスタメン、そして試合開始4分でCKからフォンテのゴールが決まり、この試合は楽しく見られそうだなと思った矢先に、サウサンプトン右SBリチャードソンが負傷で交代。
さて代わりに誰が入るのかなと思ったら、何と吉田が来る前のレギュラーCBだったホーイフェルトが来て、吉田が右SBの位置にスライドするという驚愕の采配。これ、まず間違いなく練習なんかしてないだろうに・・・
で、その吉田のSBぶりはと言うと、やはりどうにも危なっかしい。SBとしてはCBよりも高い位置取りをしないといけないんだけど、そのおかげでダッシュで置いていかれてパスを通されたり、CBと比べて相手との距離が近いためにボールを持っても足元の余裕がなく、吉田らしからぬフィードミスを繰り返してしまっていた。
まあ、プレミアリーグではCB適性の選手がSBをやるというのはよくある話だけど、それはどちらかと言うとSBがオーバーラップする溜めを作っている暇がないキック&ラッシュをするチームの話で、サウサンプトンのように基本パスを回すチームだとCBの選手をサイドに持って来てもあんまり意味が無いよね。吉田も内田のことを良く茶化しているけど、彼の苦労が身に染みてよくわかったはず(笑)。
しかも、交代で入ったホーイフェルトもぱっとしない出来で、フォンテと不用意に横並びになって裏へパスを通されてピンチを招くなど、ラインコントロールとカバーの分担という意味ではフォンテと吉田のコンビのほうが安定感があるなと思った。
そんなおかげでサウサンプトンのプレイは安定せず、その後は終始フルハムにペースを握られて逆転されてしまったが、敗色が濃厚だった試合終了間際にまたもフォンテがセットプレイから決めて命からがら同点に持ち込めたのはラッキーだった。
しかし、もしこの試合で吉田がCBよりもSBに置かれる方が多くなると、ぶっちゃけ痛し痒しだよね・・・選手としての幅が広がって、先発のチャンスは増えるかもしれないけど、今までの試合を見る限りではホーイフェルトと同じような評価ってのは正直納得がいかないだろうからね・・・さて次の試合ではどういう布陣になるか、注目である。