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「U-17W杯出場権ゲット!」U-16アジア選手権 準々決勝 日本-シリア

来年に行われるU-17W杯への出場権がかかったシリアとの準々決勝は、日本が苦しみながらも2-1で競り勝ち、無事世界への切符を手にすることが出来た。
しかし内容的には非常に厳しい試合だった。シリア戦の会場は、グループリーグの時の会場よりもさらにピッチ状態が酷く、見るからにデコボコで日本の選手がトラップをしてもボールが足元でポンポン跳ねる状態で、当然ワンタッチパスを駆使したサッカーが出来るはずもなく、日本にとっては両手両足を縛られた状態で戦わされるような感じになってしまった。
そしてシリアは、グループリーグ3試合を無敗の1失点で切り抜けて来た実力はフロックではなく、中東に良くある守ってカウンターだけのサッカーではなく、終始コンパクトな布陣を保って日本の選手に素早くプレスをかけ、日本のビルドアップが不安定と見るや、一気に前線がプレッシャーをかけに来る意思統一が見事で、日本がサイドのオーバーラップを仕掛けたり、高い位置でボールを回せた時間は前半の終わり頃と、得点場面での10分間ぐらいに過ぎなかった。でも、明らかにU-20クラスの選手が多いような気もするけどね(笑)。
そんな状態で日本は全く試合のリズムが作れず、ゴール前ドフリーになった青山に訪れた決定機も焦って吹かしてしまい、後半22分にPKを取られた時にはほとんどの人が敗退の二文字が頭をよぎったことだろう。しかし、またもGK林がPKをストップして試合の潮目が変わった。
PKを取ってまるで得点したかのようなシリア選手が、PKを決められなかった事で一気にイライラ感が爆発したようで、集中力が切れたところを見逃さずにセットプレイから得点を決めると、すぐさまミドルがポストに当たったところを杉本が押し込んで2点目。
そこからシリアがなりふり構わずフィジカルゴリ押しサッカーを展開し始め、日本は受けに回ってセカンドボールを拾われたところで相手をフリーにして1点を返されたが、その後は何とか最後までシリアの攻撃を耐え忍んで逃げ切った。
日本が結果を出したのだからあまり文句は言いたくないが、本大会での戦いを視野に入れると、やはり苦しい時にプレイでもメンタルでもチームの中心として引っ張ってくれるような大黒柱が欲しいと思ってしまった。吉武監督は前回の成功を踏まえて、それをあえてやらないサッカーを選択をしているフシがあるけれど、それが本当にA代表へとつながる道になっているのかどうか・・・はてさて。

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