「結果は一応出たけれど」イタリア・セリエA第5節 キエーヴォ-インテル

開幕以来、ホームで全く勝てずに崩壊気味の守備陣をテコ入れするために3バックに変えてきたインテル。その両SHは左がペレイラ、右が長友という形で臨んだ。
で、結果から言えば何故かアウェイでは強いインテルが今回も勝利を飾ったわけだが、ぶっちゃけ内容としてはほとんど面白みが無い試合と言うしか無かった。
スピードが無いサムエルと確実性に欠けるラノッキアに、フアンが加わった3バックはそれなりに安定してはいたものの、3バックだけにどうしてもラインの位置が低くなり、2得点はしたものの全体的に見れば攻撃面での厚みや迫力というものがさっぱり見えなかった。
3バックは、4バックに比べると選手のポジションが固定されやすい弊害があるが、やはりインテルの場合にもその傾向は避けられず、長友も最初から高い位置に張れるのはいいのだけれど、そこからの上下動や中とのポジションチェンジが少ない分、長友らしいダイナミズムはほとんど感じられなかった。と言うか、それ以前にダッシュではなくてダラダラとジョグをする場面が多くて、いかにも疲れが溜まってそうではあったけどね。
相手がセリエ下位のキエーヴォだから何とか勝てたものの、DFラインが低くて中盤が押し上げられない状態で、得点チャンスをミリートとスナイデル、またはカッサーノだけで作らないといけないのはいかにも苦しく、3バックにしたからと言って今後の復調が見えたかというと非常に怪しいように思う。
今なら半分以上本気で、インテルは吉田麻也を取ったほうがいいんじゃないかと思ってしまうのだが、現在のインテルを立て直さないといけないぐらいならそのままサウサンプトンに居たほうがいいんじゃ、と思ってしまうのが悲しいところだよね(笑)。