「清武1得点2アシスト!」ドイツ・ブンデスリーガ第3節 ボルシアMG-ニュルンベルク

W杯予選が終わった直後の試合ということで、ベンチスタートの日本人が多かった今節の欧州リーグだったが、清武は当然のようにトップ下でスタメンスタート。
ボルシアMGは、エースのロイスが抜けた事でゴールに直結するような怖さは無くなっているものの、さすがにボール保持率ではニュルンベルクを上回り、ニュルンベルクはコンパクトなゾーンを作って対抗するという展開が試合開始から続く。
清武も守備に回る時間が多くなり、SHも後ろに引き下げられるのでニュルンベルクの中盤にはなかなかボールが回って来ず、とりあえず跳ね返すだけの攻撃が続く厳しい状況。と思ったら、17分に清武のFKがゴール前でバウンドし、クローゼ別人の頭が触れたかどうか微妙なところだったが、ボールは相手ゴールに吸い込まれてニュルンベルクが先制点をゲット。そして25分にも清武のCKがドンピシャで味方の頭に合って2点目という打ち出の小槌状態。
しかし2点差がついてしまった事で、それまでコンパクトだったニュルンベルクのDFラインがズルズルと下がり始め、中盤でプレスが効かなくなった事でバイタルエリアに侵入される機会が多くなり、前半終了間際にそれまで何度もおかしなポジショニングから破られていた左サイドからデ・ヨングに決められ1点差。
後半も同じような状況は続き、8分には早くも同点にされると、これはニュルンベルクの敗戦は時間の問題かと思われた。が、それを文字通りに救ったのが清武のスーパーゴール。
失点直後の10分に、バイアルエリアでボールを受けて前を向くと、守備のアタックをジャンプ一発で交わし、体勢を崩しながらも強靭なボディバランスで立て直し、スライディングする相手の股を抜いてゴールに流し込んだ。て言うか、何故代表でそれをやってくれないのか(笑)。
これでそれまで勢いがあったボルシアMGの攻撃ペースがパタリと止まり、ニュルンベルクも清武を中心として何度か良いカウンターはあったもののスコアは動かず、ロスタイムにはボルシアMGのパワープレイに苦しんだものの何とか耐え抜き、ニュルンベルクがアウェイで貴重な勝ち点3をゲットした。
まさに、清武が試合の全てを決めたと行って差し支えない試合で、文句のつけようがない結果ではあったのだが、あえて苦言を無理やり付け足すとすれば、ちょっと素直にボールを味方に返してしまう場合が多いかなと。
ニュルンベルクはドルトムントと違って、味方のサポートの動きも裏への飛び出しも非常に少ないので、選手1人1人が頑張ってボールをつなげて行くしか無い。そういう中で安易にバックパスや横パスをしてしまうと、苦労して作った攻撃の流れが断ち切られる上に、不意にボールを渡された味方も戸惑ってしまってボールロストにつながりかねない。
おそらく、今後は清武が真のエースとしての認識をされることは間違いないので、そういう部分にまで注意を払ってプレイして行ってくれれば、と思う。