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「ヤングなでしこは銅メダル!」U-20女子W杯 3位決定戦 ナイジェリア-日本

銅メダルがかかったプレッシャーのかかる最後の1戦だったが、ヤングなでしこは見事ナイジェリアに勝利してロンドン五輪男子の悔しさを晴らしてくれた。
ナイジェリアは今大会でも個人のフィジカル能力では抜きん出ていた存在だったが、アフリカンらしく常に個人勝負のレベルに留まっており、ドイツのような組織立ったパスワークでは攻めて来なかったので、日本は最後には押されっぱなしになりながらも、常にカバーリングの意識を保って粘り強く守れていたので、微妙なオフサイド判定に助けられた場面以外ではそれほどの危険は感じなかった。
あと、大きかったのはやはり田中陽子の無回転ミドルによる先制点。日本は横山らの前線になかなかボールが収められず、個人能力に勝るナイジェリアが徐々にリズムを掴んで来ていた時間帯だっただけに、相手の出鼻をくじくと同時に焦りを誘うという意味でも非常に効果的な一発だった。
日本は、自国開催の目標であったメダルを獲得できたという意味では文句無しの成功と呼べる結果に終わったが、その後の決勝を戦ったドイツやアメリカと比べると、この世代でもまだ力の差はあるなと実感させられる大会でもあった。
特にアメリカは、グループリーグでは0-3と完敗していたドイツ相手に、決勝では非常に組織立ったプレスサッカーで対抗、なでしこジャパンのお株を奪うような運動量と集中力でドイツの攻撃力を完全に抑え切る素晴らしい戦いぶりで、組織力という面でも世界は日本を追い越しつつあるような危機感を持たざるを得なかった。
ともかく、五輪・U-20と続いた好結果で女子サッカーに対する認知度はさらに一段とアップした。この流れをいかになでしこリーグへとつなげる事が出来るか。次のW杯、そして自国開催が噂される2019年と、勢いを切らさずに持って行ければいいのだが。

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