「夏場のJリーグ、そして審判」J1第22節 浦和-鹿島

プレミアリーグ開幕戦のエヴァートン対マンUで、香川がトップ下で先発フル出場したニュースで今朝はもちきりだったけど、もちろん生では見ていないので昨晩はJの試合を録画観戦。
扇谷主審の判定に対して鹿島のジョルジーニョ監督がブチ切れ、それを通訳していた方が涙ながらに訴えたという事がニュースになっていた試合ではあったが、あまり試合のコントロールは出来ていないし、ジュニーニョがPA内で倒されたのを流した場面や、永田のカンフーキックに対するイエローなど、微妙は判定は多かったけどはっきり誤審と言えるほどでは無かったように思う。
もっとも、Jリーグの審判に対してどういう評価がくだされているのか、プロフェッショナルレフェリーに選ばれたり降格されたりという基準が不明で、欧州では当然のオフサイドやファールに関する執拗なスローモーションも行われない、臭い物には蓋というJリーグの姿勢には全く納得出来ないが、それはそれこれはこれである。
それよりも、鹿島の前半を見ていると先に守備をしっかり構築する仕事のほうが先なのではないかと思った。確かに浦和のポジションチェンジとオーバーラップを駆使した攻撃は見事だったが、あそこまで簡単にDFラインがズルズル下がってしまうとどんな超人ても失点は防げない。浦和の得点は2点とも、しっかりDFが押し上げられていれば防げたはず。
まあ、前半にプレスをかけられずに結果として体力を温存できていた分、後半になって足が止まってしまった浦和に対してボールを支配して怒涛の反撃に出る事が出来たとも言えるが、やはりそういうサッカーが意図して最初から出来るようにならないと優勝戦線への復活は難しいと思う。
ようやくここに来て、新外国人であるドゥトラの高速ドリブル、レナトのキープ力と展開力が噛み合ってきて、かつてのカウンターの切れ味が戻りつつはあるので、全体がコンパクトになればさらに向上は望めそうではある。が、監督が組織で整える力があるとは思えないので、DFリーダーが岩政のままでは厳しいかもな~。
浦和は、前半と後半の出来が全くといって良いぐらいに違っていて、夏場の疲労がここに来て相当溜まってそうなのが気になるところ。ロンドン五輪での日本じゃないが、もっとゆったりボールを回す落ち着いたサッカーが出来る面子は揃っているはずなのだから、チームにそういう幅を作り出すような仕事を、ペトロビッチ監督には期待したい。