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「男女ともにベスト4は日本だけ」ロンドン五輪男子 準々決勝 日本-エジプト

いや~、この大会が始まってから関塚ジャパンは神様に愛されてるなと思っていたけど、まさかここまで溺愛されているとは思わなかったね。
まず、試合開始から明らかにコンディションで日本がエジプトを上回っていた。日本はグループリーグ最終戦で主力選手を温存していた効果がはっきり出て、清武を中心にボールを支配して完全に日本のペースに持ち込み、その流れの中でエジプトSBラマダンからボールを奪った清武が、もはやお家芸となった永井への早いタイミングでのパスから抜け出して先制ゴール。
ところが、このゴールシーンで永井が怪我をして退場してしまうと、それまで永井のスピードを恐れて低い位置にいたエジプトディフェンスが前に出て来始め、日本はモロッコ戦と同様にフィジカルとキープ力の差で相手のポゼッションを許し、なかなか反撃の場面を作れなくなってしまう。
と思っていたら、41分にまたも清武のアーリークロスに今度は齋藤が抜け出し、後ろからアタックして倒したサード・サミルにレッドカード。誰もが思わず「スペインか!」と突っ込んだ瞬間(笑)。こういう場面ではイエローで済ます判定は少なくないだけに、2つとも赤になったのは本当にラッキー。
これで日本は一気に試合が楽になって、相手は10人でしかもコンディション的には明らかに上回っている状態で余裕のパス回し。それにしても、五輪になってからのセレッソのボランチコンビである山口と扇原の成長度合いは本当に素晴らしい。これがそのままセレッソの残留に貢献できればいいんだけど、欧州マーケットが永井と共に放っておいてくれるかどうか。
それでも後半20分を過ぎて、エジプトが右サイドでボールを受けてからカットインして中に突っ込む攻撃に日本は手こずり、対応が後手に回って危ない場面を作られたと思ったら、さらに日本のダイナモである東が負傷退場で酒井高徳がSHに入る非常事態。
しかし、日本は79分に右サイドから清武が蹴った低いFKに吉田が反応、フリーで合わせて日本が貴重な2点目。そしてその直後にエジプトのアハメド・ヘガジーが負傷して9人になり、勝負としてはここで事実上の終了。あとは扇原のクロスに大津がピンポイントで合わせたゴールも飛び出して、日本が3-0の完勝でエジプトを下した。
これで日本は44年ぶりのオリンピック準決勝進出を果たすと同時に、今大会唯一男女でベスト4に勝ち残っている国になった。が、日本はここまで良くも悪くも永井のスピードで戦略を作ってきたチームであり、この試合でも彼の退場後にはしばらく攻め手が無くなって厳しい時間帯を強いられた事を考えると、怪我の状態は非常に心配だ。
とは言え、ふてくされ気味の宇佐美を除けば(苦笑)、チームのモチベーションは極めて高い状態にあり、どこが準決勝の相手になっても良い内容の試合は見せてくれるはずだ。ここまで来たら、是非とも決勝まで駒を進めてもらって、メキシコ銅メダルを免罪符にしている老害連中を一掃して欲しいところである(笑)。

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