「ここまでは想定内、ここからは未知数」ロンドン五輪男子 グループD 日本-ホンジュラス

既に2戦目で決勝トーナメント進出を決めた日本が、ホンジュラスと1位通過をかけた試合。
・・・って改めて書いてみると、五輪開催前にこの2チームが決勝トーナメント進出を決めるなんて誰が予想しただろうと思う。それどころか、日本とホンジュラスの敗退を予想した人のほうがはるかに多かっただろうな(笑)。
さて試合のほうだが、前半の日本は村松がサイドを破られたり、山村のカバーが遅かったりして押されっぱなしという戦評はあちこちで読んでいたものの、実際に見てみると確かにそういう場面はあったけど致命的に危険な場面はそれほど多くなく、日本はしっかり試合をコントロールできていたように思う。
控えが大量出場した攻撃陣の評価が低いが、日本の守備陣の位置取りがそもそも低かったので孤立してしまったのは致し方ないところだろう。1トップで先発した杉本にしても、ホンジュラスのフィジカルに勝てるならA代表でスタメンやってるだろうし、宇佐美を低い位置でプレイさせても怖くも何とも無い。走り回って何とかボールを受けようと孤軍奮闘していた大津や齋藤に比べると印象が悪いが、こういうサッカーに適合する人材で無いのは明らかである。
あと、日本がラッキーだったのは裏のスペイン対モロッコのほうもスコアレスで試合が進行していた事。これが早々にスペインがリードしていたらホンジュラスも心置きなく1位通過を狙えたのだろうが、モロッコのほうに点が入った場合の事を考えると、失点のリスクを犯してまで攻めることが出来なくなった。それが、最後の談合プレイになった原因だろう。
グループステージでは守備に重きを置いたサッカーで無失点のまま決勝トーナメントに進出したわけだが、決勝トーナメントは、ただ守っているだけではトルコ戦やパラグアイ戦のようにジリ貧のまま終わってしまう。ここから先は、しっかり守るところと、相手の隙を逃さずペースアップして点をもぎ取るしたたかさが必要になって来る。
グループステージでのナイーブさは日本から払拭できた。次は決勝トーナメントで勝ち抜ける底力を、日本には見せてもらいたい。