「モロッコは侮れない」ロンドン五輪男子 グループD ホンジュラス-モロッコ

昨日は、日本対スペインの先に行われた、同じグループリーグのライバルであるホンジュラスとモロッコの試合を録画観戦。
結果としては日本にとってありがたい2-2のドローに終わってくれたのだが、チーム力としては明らかにモロッコのほうが上回っていたと言える。
モロッコはちょうどアジア予選で日本が対戦したUAEに似たタイプのチームで、キープ力のあるFWアムラバト、レアルに移籍の噂があったトップ下の茨田じゃなくてバラダの強力なセンターラインを中心に、この試合で見事なループシュートを決めたラブヤド、インテルで長友のチームメイトだったハルジャが絡む攻撃は強力だ。日本としては、アムラバトに入ってくるボールのケアをしてバラダとのラインを寸断させる事が必要だろう。
ただし、攻撃は強力だが守備はかなり穴がある。ホンジュラスの1点目はPAのど真ん中で完全にフリーになっていた選手がコースを変えたものだし、PKを与えて退場になっているように、日本が数的優位を作ってボールをサイドに振れば必ずチャンスは生まれるはず。
そういう意味で試合のポイントになるのは、どちらがボールポゼッションを握るかという点だろう。日本もモロッコもポゼッションで攻めるのはあまり得意ではなく、速攻でチャンスを作り出すチームであるだけに、パスミスによって得点が動くような試合になりそうである。
永井や東が動ければモロッコDFにプレッシャーをかける戦いは当然有効だろうが、宇佐美にモロッコSBの裏でボールを受けさせてDFラインのズレを生み出し、そこに中盤の選手が飛び込む攻撃も有りかもしれない。
単にグループリーグを勝ち抜くだけなら、分が悪そうなモロッコ戦でターンオーバーをする手は有りかもしれないが、D組の1位と2位ではその後の組み合わせではっきり有利不利が出てしまう(D1だと次はC2のベラルーシ、エジプトで、D2だとC1でブラジル濃厚)ので、メダルを狙うならば1位は絶対必要である。是非、日本にはモロッコにも勝ってもらってスペインとブラジルで潰し合いをしてもらいたいものだ。