「肝心なところで若さを露呈」EURO2012 準決勝 ドイツ-イタリア

金曜は飲み会があってそのまま寝てしまったために、今頃ようやくドイツとイタリアの試合を見た。
敗因としてドイツのレーブ監督がギリシャ戦から先発を変えた事や、エジルとクロースの位置を入れ替えた事などが挙げられているが、それがそこまで大きな影響を及ぼしていたとは思わないし、試合序盤のドイツの攻勢で点が入っていれば、ブッフォンとDFが交錯したボールがゴールの中に入っていれば、結果も内容も大きく変わっていただろうと思う。
それだけに、イタリアが先制した場面でのフンメルスの軽い対応、2点目でのバトシュトゥバーのポジショニングはこういうビッグゲームでは決してやってはならないミスだった。フンメルスは攻撃能力では世界トップクラスのCBだけど、ドルトムントの試合を見てもこういう凡ミスをちょくちょくやってしまっており、経験の足りなさを露呈してしまった。
あとはコンディション・メンタル面での差だろう。ドイツの選手で好調だったのはケディラとラームぐらいで、終始精彩を欠いたゴメスを始めとして全体的に動きが鈍く、失点場面ではベンチの選手が談笑していたのが目撃されているそうだが、レーブ監督のチームマネジメントにも問題があったのかもしれない。
逆にイタリアはピルロ、デロッシが好調を維持して中盤が安定しており、加えてこの試合ではモントリーヴォがボールの出し手としても受け手としても活躍、ドイツのシュートを全て弾き飛ばしてノイアーに貫禄を見せつけたブッフォン、そして当然バロテッリの爆発と、中心選手にもサブの選手にも次から次へとヒーローが出て来る好循環になっていた。
さてこれで決勝のカードはスペイン対イタリア。おそらく誰もがスペインがボールをキープしてイタリアがカウンターという展開を予測するだろうが、ピルロやデロッシのパスからバロテッリの抜け出しにつなげるホットラインを断てないと、スペインにとっても厳しくなるだろう。とにかく中盤での攻防が鍵になるのは間違いないところだ。