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「ようやく眠れる天才が覚醒?」ナビスコカップ グループA セレッソ大阪-川崎フロンターレ

2006年にセレッソ大阪へ香川と同期入団し、当時は香川よりも才能を高く評価されていただけに、MU入りをした香川との対比が余計に際立ってしまっていた柿谷だったが、ナビスコの川崎戦で2ゴールを挙げる活躍を見せて遅まきながら反撃の名乗りを挙げた。
・・・と言い切りたいところなんだけど、正直言って全体的なプレイの内容としてはまだまだ微妙なところ。以前よりもはるかに守備は頑張るようになったし、スイッチしてからドリブルで切れ込んでアウトサイドで柔らかく決めた1点目の場面にしても、前を向きさえすれば非凡な輝きを見せるんだけど、厳しく言えばそこだけ。
特にケンペスと並んで2トップとしてプレイしていた時は、相手を背負ってボールを受けてもただ無難に味方へとつなぐだけで、味方を使うなら使うで、こうパスを出すからこう動いて欲しいと要求している風でもないし、ゴールから逆算したプレイのイメージ、ビジョンが出来ていないなと感じた。そこが現時点での香川との最も大きな差では無いかと思う。
もっとも、川崎からボールを奪っても周りの選手が自分のポジションへとチンタラ動くだけだったセレッソが、後半になって攻撃への動き出しがマシになり、柿谷を追い越す選手が出始めてからは彼のボールタッチが効果を見せるようになって来たので、一概に柿谷のせいだけとは言えないのだが、やはり香川に再び追いつくためにはもっと意識を高く持ってプレイしてもらいたいし、それが出来る選手だと思う。まだ何だかんだで22歳だしね。
川崎はさすがに怪我人続出と代表で中村憲剛が不在ではきつかったね。前半途中まではテンポ良くショートパスをつないでセレッソのプレスを無力化していたけど、ちょっと攻撃が単調に過ぎて後半は手詰まりになってしまった。全体としては拮抗した内容だっただけに、守備での致命的なミスが痛かったね。
これでセレッソは勝ち点9で、磐田・鳥栖と勝ち点は同じだが得失点差で首位。逆に川崎は勝ち点4にとどまり、残り2節を勝っても2位に届かないのでグループ敗退が決定。いろんな意味で明暗が際立つ試合だった。

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