「ロスタイムの観客乱入で昇格は白紙?」ドイツ・ブンデスリーガ 入れ替え戦第2レグ

ベルリンアウェイでの初戦を2-1で勝利するという素晴らしい結果で折り返したフォルトナ。しかしホームで迎えた第2戦は天国と地獄を行ったり来たりするジェットコースター状態となってしまった。
まず最初の波乱は、いきなり試合開始1分にドリブルで抜け出したバイスターが強烈なミドルを決めた事に始まる。これで、いきなり守りに意識が大きく傾いてしまったフォルトナが、第1戦とは打って変わってパスワークがスムーズになったヘルタの猛攻を受け続け、23分にFKからベン=ハティラをフリーにしてしまって同点。
その後も、2点目を入れられたら2試合でイーブンに持ち込まれてしまうフォルトナの厳しい試合が続くものの、後半10分に先制点を決めたベン=ハティラが足の裏を見せるタックルで退場すると、その3分後には左サイドの突破からのクロスを、後半から入ったヨバノビッチがピンポイントのヘディングを決めて再びフォルトナがリード。
これでさすがにフォルトナで決まったかと思われ、発煙筒がピッチに投げ込まれてお祭り騒ぎ状態のスタジアムになったのだが、85分にその隙を突くようにしてラファエウに同点ゴールを決められると戦況は一変。もしヘルタが3点目を入れるとアウェイゴールで逆転されてしまう状態になり、そこにロスタイムが7分と表示されたことで、スタジアムの緊張の糸が切れてしまった。
その後は御存知の通り、ピッチに観客が乱入して発煙筒が巻かれ、選手と審判がロッカーに逃げ込まざるをえない事態に。何とかフォルトナの選手が一緒になって観客をなだめたりしながら、ようやく20分を過ぎて試合は再開され、そのままフォルトナが逃げ切ったが、ヘルタ側は当然これを不服としてドイツサッカー協会に上訴。その審理が受理され、フォルトナの昇格は白紙になってしまった。
フォルトナフロントの瀬田さんのブログでも顛末が書かれているが、その文面には非常な悔しさと無念さに満ち溢れている。公聴会はKickerのサイトによると金曜日に開かれるそうだが、土曜日に予定されていたフォルトナのパーティは延期になったそうだ。
無事にフォルトナがブンデスリーガ1部昇格になるのを祈ると同時に、Jリーグにとっても他山の石としなければならないと痛感する次第である。何とか、週末に良いニュースが伝わることを期待したい。