「香川2ゴール1アシスト!」ドイツ・ブンデスリーガ第27節 1FCケルン-ボルシア・ドルトムント

ここに来て再び調子が復活して来たバイエルンの今節勝利の結果を受けて、ここは絶対に落とせない試合となったドルトムントだったが、ケルン相手に先制は許したものの香川が爆発して逆転快勝を飾った。
しかしミッドウィークにドイツ・カップのフュルト戦を戦ったドルトムントの前半はあまり出来が良くなく、ホームという事で前からプレッシャーをかけて来るケルンに対してボールが繋げられず、ボールロストからの流れで出されたクロスに対してGKヴァイデンフェラーが中途半端な飛び出しをしてしまい、その隙にヘッドで流し込まれるという、王者らしからぬミスの連発で先制点を与えてしまった。
ところが26分にドルトムントのFKでボールウォッチャーになってしまい、あっさりとDFの前にビスチェクを入れてしまうもったいないミスで同点にされると、そこから一気に元気だったケルンの勢いが落ちてしまって完全なドルトムントペースに。
ケルンはとりあえず守備ラインは揃えてみせるものの、そこから誰がどうマークに付くのかが全く曖昧のままで、バイタルにドルトムントの選手が入り込んでも激しく詰めるわけでもなく、そこからラインの裏へと飛び出す選手を野放しにしてしまい、破られてから慌てて後追いで動き出す始末。
そして後半早々のセットプレイからビスチェクが頭で折り返したボールを逆サイドから飛び込んだ香川がインサイドで合わせる芸術的なボレーシュートで逆転すると、7分には香川のヒールか飛び込んで来たクバにつながり、最後はレヴァンドフスキがらくらく押し込んで3点目。これでほぼ勝敗の行方は決してしまった。
その後は一応ケルンも前に出ようとするのだが、運動量も落ちたためにパスコースが作れず、チャンスらしき場面になってもどうにもつまらないミスが多くてポドルスキもイライラ状態。後半33分には完全に足が止まってただのパイロンと化したケルンに対し、香川のプレゼントパスをギュンドアン、そしてビスチェクのクロスを香川が決めて5点目。香川お役御免の後にも1点を追加しての6-1で試合は終了した。
香川は結果だけ見れば大活躍ではあるのだけど、ちょっとさすがにケルンの守備がお粗末すぎたのは確かで、前半は厳しくマークされていたのもあるが体のキレは落ち気味のようで、これからの上位対決を前にやや不安が残るところ。
ただ、この試合の2得点も珍しくレヴァンドフスキが香川にシュートチャンスを譲った様子で、ギュンドアンもまだ難しいプレイをしたがる嫌いはあるものの、サイドチェンジは効果的で香川が動きやすいプレイをしれくれるようになって来たのを見ても、今や名実ともにドルトムントのエースとして扱われているのがよく分かる。
とにかく体のケアに気をつけてもらって、上位対決で得点を決めてドルトムントのエースからさらにドルトムントのレジェンドへの階段を上って欲しいものである。