「香川真司バースデーゴール!」ドイツ・ブンデスリーガ第26節 ボルシア・ドルトムント-ブレーメン

ブレーメンは、アウグスブルクのように香川に対してマンマークを付ける事もなく、ベタ引きでスペースを埋めるサッカーをするでもなく、8分に香川があっさりとヘディングでごっつぁんゴールを決めた時にはこの試合でいったい何点入るんだろうと思ったんだけどね(笑)。
実際、香川には前半の24分にGKの手に当たってゴールポストに跳ね返されたシュートに、後半の初めにゴール前での飛び出しから2回の決定機があったんだけど、結局最初の1点以外はどれも決まらず、攻撃陣にとってはややフラストレーションが溜まる試合になってしまった。
ドルトムントは負傷のベンダーに代わってギュンドアンが先発。香川の先制ゴールをアシストしたり、持ち前の混戦でのパスセンスで香川に対して狭い中でもパスを通してくれる能力はありがたいのだが、やはり彼のポジショニングはどうしてもボランチの位置より高くなりがちで、ボールを奪ってから前にスペースが欲しいドルトムントのスタイルとはやはり微妙にカラーが違うように見える。
ベンダーやケールは自分で溜めや展開が出来ないので、割とすぐに香川にポンとボールを預けてしまうが、ギュンドアンはボールを持って一発のパスを狙ってくるので、相対的に今までのドルトムントの試合よりも香川にボールが集まる機会が減っていた。もっとも、それ自体は決して悪い事だけではなく、前節のように香川を封じられたら攻撃がお終いにならないためにも、ギュンドアンのような個性がチームに溶けこむ事も必要なことである。
あと、この試合でのブレーメンには若手の選手が多く、スタッツでもブレーメンが122.4km、ドルトムントが117.3kmと、合計走行距離を5km上回っていたように、攻撃ではほとんど脅威を感じることは無かったけど、守備では最後の部分であきらめずに足を出してくる選手が多く、相対的にドルトムントの選手がプレイする時間とスペースが削られていた事も追加点が取れなかった要因の1つであったように思う。
そして注目の優勝争いだが、今節は上位4チームが全て勝利、しかもバイエルンがヘルタに6-0で勝って得失点差でドルトムントとは10の差をつけたので、同勝ち点ではドルトムントが負ける可能性が高く、まだまだ安全地帯には程遠い。レヴァンドフスキが一時のように得点が取れなくなっているので、その分香川にかかる責任は重いが頑張ってほしいね。