「岡崎と酒井のゴールデンコンビ」ドイツ・ブンデスリーガ第23節 シュツットガルト-フライブルク

3試合出場停止処分を食らっているモリナーロの代わりに、酒井高徳が出場しての3試合目となるバーデン・ヴュルテンベルク州ダービーは、最下位のフライブルクに対してホームのシュツットガルトが4-1で快勝、これでシュツットガルトは8位に浮上した。
日に日に評価を高めている酒井は、この試合でもまず前半12分に自ら出したクサビのパスを受けると、逆サイドのハルニクへと大きなサイドチェンジを決め、中に切れ込んだハルニクがイビシェビッチを使うと見せかけて抜け出し、GKに当てながら先制ゴールを決めるというアシストでお膳立て。
すると岡崎も負けじと、その10分後にGKからのフィードを受けて右サイドを突破したハルニクが、大外から豪快に捲り込んだ岡崎にピタリとクロスを合わせ、岡崎はゴールポストに足を当てながら体で押し込む彼らしいゴールを決めて2点差に。
しかし27分にシュツットガルトのお家芸であるCKからの失点を喫してしまうと、全体がズルズルと下がってしまってその後はフライブルクの一方的なペースになってしまう。が、シュツットガルトは63分にCKからブラルーズのヘディングでお返しをすると、最後はハルニクがダメ押しのゴールを決めて試合終了。
頻繁に上下動を繰り返す体力があり、左右両足でボールが扱え、思い切りの良い攻撃参加と内田ばりにクサビを打てるビルドアップ能力、何より岡崎が飛び出すタイミングに合わせられるコンビネーション能力が、酒井が出場した3試合で9得点を取っているシュツットガルトの攻撃力の要因になっている事は疑う余地はない。
しかし、この試合でもポジショニングが高くて中に入りすぎていたために、あっさりと外側にいた同サイドの選手に裏を取られてしまったり、前2試合もそうだったが一旦マークについてからボールが離れた後に一瞬ボーッとしている瞬間があって、それで対処が遅れて相手にプレイするスペースを与えてしまう場面があり、1対1を重視するドイツではちょっと見逃し難い欠点があるのも事実。
そこは内田も長友も移籍当初はかなり苦労した部分であり、酒井も使われているうちに学習していく事は間違いないだろうが、そこをマガトのように長所を気に入って今後使って行ってもらえるのかどうか。まだまだモリナーロのほうが実績では格上であるし、すぐに次からスタメンというのは難しいかもしれないが、このままの調子が続けばかなり未来は明るいと思う。