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「インテルの構造的欠陥」イタリア・セリエA第24節 インテル-ボローニャ

昨晩はFAカップで宮市、そして2部で李忠成がイングランド初ゴールを決め、吉田麻也がアウェイでゴールを決めて勝利という目出度い話題があったんだけど、残念ながらテレビで見られたのはボロボロのインテルのみというトホホ状態(笑)。
そのインテルがホームでボローニャ相手に0-3で負けた試合だが、まあ今までごまかし続けたインテルの構造的欠陥が見事に露わになっちゃったかなという感じだね。
インテルは、ミリートは別としても、パッツィーニ、スナイデル、アルバレス、サラテ、カスタイニョスといった攻撃の選手が、ことごとく足元コネコネかミドルぶっ放すだけで、プレッシングやポストプレイなどで連携を取ろうという意識が皆無。
CBは主力のルシオ、サムエルともにスピードが無いので裏を取られるのを恐れて終始位置取りが深く、よって動かない前線と低い後ろで中盤が間延び、縦のポジションチェンジが少なく前線に飛び込む人数が足りない。
好調だった時は、攻守における人数の少なさを個人の能力で打開し、攻撃は両SBの長友とマイコンで厚みを出し、中盤はサネッティとカンビアッソの献身的な働きでスペースを埋め、バイタルはモッタが常にバランスを取りつつパスを配給していた事で何とかカバー出来ていた。
しかし今は、マイコンとサネッティが完全にガス欠で右サイドの攻撃が機能不全に陥り、相手にしてみおたら長友のサイドだけ警戒してればいいので一気に楽チン、頼みの個人能力もパッツィーニ、スナイデル、フォルラン共に絶不調のまま、ボローニャの1点目のようにルシオにも凡ミスが出てしまうのではどうしようもない。
この状況を打開するには、長友やファラオーニ、ポーリといった若手を中心にして世代交代とチームの組織化を図っていくしか無いと思うのだが、そもそも選手層が経験不足の若手と超ベテランしかいなくてバランスが悪く、改革の意図で就任させたガスペリーニは3バックで大失敗し、「いい人」のラニエリはベテランを尊重しすぎて何も変えられずと、全てにおいて極端に方針がぶれまくり。
チームがファイナンシャルフェアプレイ規制であまり動けないせいなのかもしれないが、夏に思い切った移籍補強をしない限りは、しばらくはチャンピオンズリーグとは縁の無いシーズンが続くことになってしまうかもしれないね。

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