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「香川がスーパーゴールでチームを救う」ドイツ・ブンデスリーガ第21節 ボルシア・ドルトムント-バイヤー・レヴァークーゼン

前節で首位に立ち目下絶好調のドルトムントだったが、ウィークデイにカップ戦を戦った影響だろうが、レヴァークーゼン相手にかなり苦しんだ試合となった。
レヴァークーゼンは、ほぼ4-1-4-1のようにアンカーを置いてドルトムントの中盤を潰しに来ていて、トップ下の香川にはドルトムントがボールを持つとほぼ誰かが常にマークに付くような状態で、特に前半10分ごろからはドルトムントの攻撃への切り替えが遅くなり、中盤でパスをカットされては高さのあるキースリンクを中心に速く攻めるレヴァークーゼンの攻撃を何とかしのぐという展開が続く。
そんな苦しい流れだっただけに、前半終了間際の香川のスーパーゴールは鮮烈だった。相手DFからの縦パスをカットし、クーバから香川へのパスに対し、香川が一瞬フェイントを入れてマークに来たDFの意識を中に寄せると、その逆を突いたファーへのトラップで完全に置き去り、必死で追いすがった相手の4番を今度は深い切り返しで無力化し、角度の無いところからピンポイントで決めるというワールドクラスのプレイ。
これで息を吹き返したドルトムントは、後半になると高い位置からのプレスサッカーが復活してほぼレヴァークーゼンに対して何もさせず、15分過ぎからは香川へのマークも外れ始め、63分にはゴール前でボールを持った香川に4人のDFが引きつけられ、どフリーになっていたグルスクロイツに香川からのパスがプレゼントされたものの、股抜きを狙ったのかGK正面に蹴って絶好のチャンスをフイにしてしまったのを筆頭に、最後ギリギリで踏ん張るレヴァークーゼンの守備をなかなかこじ開けることができない。
30分を過ぎるとドルトムントにも疲れが見え始め、バリオスを投入したがあんまり前線から守備をしてくれず、オフサイドにかかっているうちに香川も動きが落ちて来て、彼らしくないミスが多くなってきたところで交代。そのまま何とかドルトムントが逃げ切った。
この試合は香川に救われたけど、レヴァンドフスキは珍しくポストで体は張るもののゴール前でのキレや嗅覚が落ちているようで、期待のバリオスもこの試合では意外と動けていなかったし、最近好調だったクーバはこの試合に限っては判断が遅く、やや攻撃陣の調子が落ちているところは気にかかる。
それだけに、こういうタフな試合を凌ぎ切ったのは大きい。こういう試合を確実に拾えるようになれば、来季CLの展望も明るくなって来るだろう。

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