霧散した本田のラツィオ移籍

今年に入ってサッカーファンをずっとやきもきさせて来た、本田のラツィオ移籍話ですが、結局1/31の移籍期限までに話がまとまらずに破談という残念な結果に終わってしまいました。
決裂に至った最も大きな障害は、ラツィオ側が12億円の分割払いという条件を出したのに対し、CSKAが要求する16億円一括払いという条件を崩さず、交渉を続けてもお互いが歩み寄る余地がほどんど無かったという事のようです。
以前にラツィオ移籍について考察をしたエントリーを書きましたが、やはりそこで危惧したように、エースのラブが移籍してしまい、その後に冬のマーケットで大した補強が出来なかったCSKAにとっては、移籍金を妥協してまで主力を放出したくなかったというのが本音でしょう。
そしてもう一つのポイントであったEU外選手枠についても、ルーマニアリーグへの移籍話が出ていたマキンワにはどうやら移籍を拒否され、GKカリーソもリーベル・プレートへの移籍手続きに手違いがあったようで破談となり、シセのQPR移籍はまとまったものの彼はEU外枠ではなく、結局ラツィオが大きな損をかぶらなけれな枠を開けられない状態になっていたようです。
キエーボへの移籍が一旦はまとまりながらもメディカルチェックで不合格になったらしい森本の状況を見ても、大きな怪我をした後にコンディションが戻っていない選手に対して、現状のマーケットで12億の値段がついたという事自体、本田が欧州で非常に高く評価されていることの現れであり、冬の移籍があくまで余剰人員や緊急補強の意味合いが強い事を考えると、本田に対して本格的なオファーが出るのはどちらにしても今年の夏のマーケットでしょう。
本田の最終目標はレアル・マドリーの選手になる事だそうですが、25歳という彼の年齢を考えても、今から中堅クラブを1つ挟んでまた移籍を狙うというのは、今後も冷え込みが予想される欧州の経済状況を考えるとあまり現実的では無く、次でのステップアップでどのクラスまで行けるかに勝負がかかって来ると思います。
そこまでにCLで活躍すればまた移籍金も上がってしまうかもしれませんが、まずは焦らずじっくりと膝を治して、ベストコンディションに上げていく事に集中してもらいたいものです。
でも、スポニチにはきっちりと土下座してもらわないとね(笑)。