「大木サッカーで6連勝」J2第35節 京都サンガ-東京ヴェルディ

実は関西圏の住人にとって京都サンガは、毎試合KBS京都様が生中継をしてくれるおかげで唯一地上波でいつも試合を見ることができるチームだったりする。が、この時間はいつもBSのJ1や海外組の試合とかぶったりするので、試合を見るのは久々。
で、その京都だが、しばらく見ないうちにいつの間にか平均年齢が一回り下がっていて、懐かしの大木サッカーが全開だったので驚いた。
その大木スタイルの徹底ぶりは呆れるほどで、監督の指示なのかまだ選手に応用力がないのか、とにかく自陣だろうがヴェルディのプレスが密集してようが、いかなる状況でもショートパスでつないで来るのだから凄い。それも、甲府時代の運動量でパスコースを作るやり方ではなく、若い選手が多いだけに足元・足先のテクニックでプレスを交わしてパスをつなぐところが新鮮である。
ただ、あまりにそれが徹底しすぎてサイドチェンジをすれば簡単にチャンスを作れるだろうという状況でも狭いところから突破しようとするので、ヴェルディが前半の途中からそれにだんだん慣れてきてアポジのボールキープやドリブルを中心に打開し始めてからは、すっかりヴェルディのペースになってしまった。
しかしヴェルディも前半終了間際のシュートをゴール枠内でクリアされるなど決定力が無く、後半途中でアポジが下がってからは全体的に運動量が落ちだし、今度は京都右サイドの酒井3号の積極的なオーバーラップなどでペースを握る。
が、工藤のゴール正面どフリージャンピングボレーが豪快に空振ったりと京都も点が決まらず、このままスコアレスドローかなと思われた86分に、綺麗なカウンターから最後は途中出場の中村太亮が決めてそのまま京都が1対0で逃げ切った。
全体的に、好調同士の対戦という事で1-0という最少得点の試合ではあったがなかなか見ていて飽きない試合だった。残念ながら今季のJ1昇格は無くなってしまったが、間違いなく来季はともに昇格の有力候補になって来るだろう。でも、京都はもっとサイドチェンジを使うようにしたほうがいいとは思うけどね(笑)。