「売りが1つだけでは厳しい」イタリア・セリエA第11節 ノヴァーラ-ローマ

久々に、森本が2トップの左で先発した試合。
前節はミラン相手に打ち合い、惜しくも敗戦と徐々にリズムが出てきたと思われたローマだったが、この試合の前半はホームであるノヴァーラのペースで、ローマは前線が従来気味で後ろからのパスコースが無く、ボールを失ってはノヴァーラにカウンターを食らうという展開が続いた。
その攻撃のキーになっていたのが森本で、相手SBの裏でサイドチェンジのボールを受けると、そこから前を向いた突破でローマDFのロージやカッセッティを悩ませ、2枚目のイエローで退場してもおかしくないファールをゲットしていた。
が、せっかくサイドで起点を作ってもそこからのクロスがなかなか飛び込んでくる選手に合わないまま、前半はスコアレスドローで折り返し。
後半になると、ローマのSBが積極的な上がりを見せてノヴァーラのサイドが押し込まれ、ボールを奪ってもなかなかFWの位置まで運ぶことが出来ず、仕方なく森本も中でのポストプレイで何とか中盤にボールを供給しようとするが、あっさりとボールを失ってしまう事が多く、徐々に試合から消えてしまった。
60分で森本が交代後、ノヴァーラはDFのクリアミスからのこぼれ球を蹴りこまれ、さらにセットプレイから2点目を奪われて敗戦。攻勢だった前半のうちに点が入っていれば、決してローマも好調ではなかっただけに、勝ち点が十分取れたもったいない試合だった。
森本については、現地紙でそこそこの高評価はもらっていたようだが、前を向いてボールを持てればいいが、その他のポストプレイであったり、前線からのチェイスという部分では相変わらず物足りなさが残る。
2トップなら起用の可能性はあっても、1トップで行くにはキープ力、2列目なら守備力やパスワークへの関与という部分をもっと向上させる必要があり、代表では無論のこと、イタリアでもある程度のポリバレント性が求められている現在にあっては、もっと意識改革をして行かないと厳しいのではないかと思う。
いくら年齢がまだ若いとは言え、今までの試合を見てきても同じ課題をずーっと積み残したままなので、そろそろ具体的に何かが変わって欲しいところなのだが・・・