「シンジの地位逆転?」ドイツ・ブンデスリーガ第12節 マインツ-シュツットガルト

今節のドルトムント対ヴォルフスブルクで、香川が1ゴール2アシストの活躍を見せたそうだが、その試合は今晩の楽しみにするとして、もう一方のシンジのほうはというと・・・試合は1-3の敗戦という残念な結果に。
今季のシュツットガルトの良いところというのは、カカウや岡崎といった前線の選手が積極的に守備をする全員サッカーにあるんだけど、そういうサッカーはホッフェンハイムやドルトムントのような前に人数をかけて来るチームには相性が良くても、このマインツのようにコンパクトな守備から速攻を仕掛けるチームには通用しにくいという課題がはっきりしてしまったと言える。
シュツットガルトはそれなりに後ろでボールを持てるのだが、カカウさんが相手のCBにガッチリとマークされてほとんどボールキープが出来ず、岡崎はマイボールになったら中に入って裏抜けを狙うことが多く、この試合でも1度どフリーになってトラップしそこねてシュート出来なかったようなチャンスは作ったんだけど、たいていは中盤でボールをロストして岡崎までパスが届かない事がほとんどだった。
中盤に有能なパサーがいないシュツットガルトのようなチームでは、基本はDFからやサイドチェンジのようなロングボールに合わせるしか無く、黒人選手のように、絶対的なスピードと身体能力があれば別だが、岡崎のようなアジリティとタイミングで勝負するような選手は、そう簡単に得点は決められない。
こういう試合であれば、岡崎は基本的にサイドに位置して、相手のサイド攻撃を2枚で挟む守備を主体にし、そこからSBとのコンビネーションで組み立てに参加するようなプレイをすべきだったと思うのだが、最近のインタビューでも得点にこだわると語っていたように、チームにとってどうかという部分よりも、自分の目標だけが頭の中にあるようでちょっと心配である。
昨晩はたまたま、録画していたフットボールクラッキでフェイエノールトがUEFAカップを取った時のダイジェストを見たんだけど、小野「シンジ」の糸をひくような美しい軌道のパスが、当たり前に存在すると思っていた時代があったんだよなあ・・・もう結構前線の選手についてはお腹いっぱいなので(笑)、欧州でゲームをコントロールする日本人選手が見たいよね~。