「あっさり崩れる脆さが吉田とチームの課題」オランダ・エールディビジ第11節 NAC-VVVフェンロ

あまり気乗りしない負け試合観戦の2つめは、吉田とカレン所属のVVVフェンロの試合。
VVVは前節にようやく今シーズン初勝利を挙げたところだったが、その次の試合はアウェイでまたもあっさりと1-3の敗戦。
試合開始直後にセットプレイから失点を喫したVVVだが、そのすぐ後に地面にボールを置いて蹴ろうとしたNACのGKラウウェラールにリンセンが素早く詰め、そのまま不用意に蹴られたボールリンセンの足に当たって同点というラッキーな流れ。
VVVは、シーズン序盤に見た状態からは多少チームの組織力が上向いており、ちゃんと前線から皆がプレスを仕掛けて相手にすぐには前を向かせないような守備は出来ていた。が、連動はしていないので中盤で2つほどパスを連続してつながれると簡単にサイドを破られてしまい、サイドの詰めも甘いので危ないシーンは作る事もしばしば。
それでも圧されながらも粘り強く守って何とかイーブンな流れに持ち込んでいたのだが、26分にデ・レフトがセットプレイ時にPAの中でユニフォームを引っ張りながら倒してしまい、2枚目のイエロー&PK。今のVVVに数的不利のアウェイでゲームをひっくり返せる力などもちろん無く、試合はそのまま3点目まで与えて為す術無く敗戦。
そんな中で、吉田はディフェンスリーダーとして良いカバーリングやブロックを見せて気を吐いていたのだが、ザックジャパンばりにもっとラインを上げようというゼスチャーをしても周りが動かなかったり、相手FWを視野に入れた位置にいながらも、クサビのパスをあっさりポストされたり、ドリブルで逆を取られて抜かれたりと、組織でも個人でもまだちょっと穴がある印象。
今後オランダからブンデスなどへの移籍話も出てくるかもしれないが、槙野がほとんど出番を得られていないところを見ても、CBは怪我でも無い限りは交代出場が無いポジションなので、もうちょっと1対1での安定感が出て来ないと厳しいような気がするね。