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「堅牢極まりないドイツ」ユーロ2012予選 ドイツ-ベルギー

プレーオフ枠の2位に入るためには、ほぼ勝利が必要だったベルギーだったが、ここまで全勝のドイツが情け容赦なくベルギーを粉砕。アゼルバイジャンを1-0で下したトルコがプレーオフへと進んだ。
後がないベルギーは、フェライニとアザールというタレントを中心に序盤から激しい攻勢を仕掛けたが、ドイツはそれに対して全く慌てず、タジキスタンとは全く正反対にPAの外側からDFラインが一歩も引かず、素早いチェックと忠実なマーク、長いリーチと深いタックルでベルギーの選手に決してフリーでは攻撃させない。
その迫力に気圧されたのか、ベルギーの攻撃はPAの近くになればなるほど思い切りが無くなり、パスコースを探したりスピードを緩めてのドリブルが目立つようになって、コンクリートの壁のようなブロックで後ろを向かされ、ますますドイツの思う壺にはまってしまう。
逆にベルギーの守備はドイツと比較してルーズそのもので、30分にCKから逆サイドへと流した組み立てに対してマークに行った選手があっさりと交わされ、足を止めてた後ろの選手が慌てて詰めようとするが、当然間に合わずに折り返しからエジルがズドン。その3分後にも、カウンターのファーストディフェンスが淡白であっさりとぶち抜かれ、シュールレが易々と2点目を決めて早くもベルギーは終戦。
後半開始早々にもゴメスが3点目を決めたら後はすっかりドイツの流しモード。それでも、ドイツは各選手の攻撃の意思統一が素晴らしく、フリーランニングとパスワークに全く澱みを見せない。ベルギーがミニ・ドログバと呼べるルカクを入れてからちょっとは攻撃が面白くはなったが、それでも抵抗は終了間際に1点返したのみ。経験、選手層、組織力、集中力全てにドイツがベルギーを圧倒する、点差以上の圧勝だった。
それにしても、ゲッツェやシュバインシュタイガーを出さなくても、クロースやエジルが全く遜色ない仕事をしてのけるドイツの強さは圧巻というしか無い。レーブ監督は否定しているが間違いなくユーロの本命であることは確かだろう。ここに王者スペインや復活の兆しが見られるフランスがどいう挑んで来るのか、とても楽しみである。

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