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「あまりに拍子抜けの楽勝」ブラジルW杯アジア3次予選 日本-タジキスタン

全くもって簡単な試合になってしまってすいません(笑)。だって、これまでの2戦が0-1という結果なのだから、普通はもう少し固い相手だと思うでしょうに。
でも、良いほうに予想が外れるのは大歓迎なので、これからも悲観論でプレビューを書くようにしようかな・・・?
さて、何かと怪我人を偽装してスタメンを欺いたり、気持ちが切れるとラフプレイに走りがちなアジアの国にあって、日本を非常にリスペクトしてくれているタジキスタンの監督には悪いのだが、今日の内容だけを見ると正直言って三次予選に出てくるレベルの国では無いと思ってしまった。
何しろ、DFラインの選手の視線を見ていると、全員がボールしか見てなくて日本の誰が飛び込んで来ても全く気がついていない。そして、一応最初はゾーンらしきポジショニングを取ってはいるのだが、PAの外側のラインで粘るという考えが皆無でズルズルと下がるだけ。日本がPA付近でパスを回し始めると、1人の選手に対して3人が固まったりでポジショニングがバラバラになり、中央へと人が偏ってサイドがガラ空き、長友なんかはほとんど遊びながらプレイしていたようなものだった。
後半になると、タジキスタンの守備が前半よりも少しはポジションバランスを意識するようになり、サイドを中心に時折鋭いカウンターを見せる場面があったので、本来のタジキスタンのサッカーを捨ててまで守備的に行ってしまったことで、かえって経験の浅い選手が混乱し、日本の雰囲気にも飲まれて力が出せなかったという部分があるのだろう。
なので、8-0で勝ったからと言って次の試合も楽勝だと思うのは禁物であり、今回の試合では非常にわかりにくいのは確かではあるが、日本にとって良かった点、悪かった点をきっちりと把握しておくべきだろう。まあザックにとってはは重々承知の釈迦の念仏だとは思うが・・・
まず良かった点としては、ハーフナー・マイクと中村憲剛の起用が当たった事だろう。一般的な常識で言えば、トップ下の本田にキープを任せるスタイル自体が異端であり、1トップに長身選手を使ってトップ下には狭いスペースで前を向ける選手を置いた事は、ようやくイタリア人監督らしい現実的なチョイスをしたと言える。
本田が怪我でいなくなってからは、パスでスピードの緩急を付けられる役割が遠藤のみに集中していて、そこからの変化が非常に乏しくなってしまっていたのだが、中村が遠藤からのボールをスピードを落とさずにつなげられるので、香川や岡崎の動きに迷いが無くなり、攻撃のスムーズさが段違いに向上した。それには、当然マイクの高さに相手DFが引きつけられていたアシストも大きかったと言える。
悪かった点とすれば、確かに8点を取ったとは言え、李にしても吉田にしてもあまりに絶好機をフイにしてしまった事だろう。中村は確かに良かったが、彼が点を取るまでにいったい何本のシュートを打ったんだという(笑)。まあ、サッカーという競技は不思議なもので、チャンスの数が増えるほど絶好機を外す確率も何故か増えてしまうのだが、ちゃんと反省はしてもらわないと。
ともかく、裏の試合ではアウェイでウズベキスタンが北朝鮮に勝ったようなので、これで2強体制は固まった。次の試合で日本とウズベキスタンが勝つと、その時点で三次予選突破が決まる。チョンテセには悪いけど、今から北朝鮮が挽回する事はかなり困難だと思うので、さっさと勝ち抜けが決まって欲しいよね。

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