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「戦前の予想よりは良い結果なのだけど」ロンドン五輪アジア2次予選第1レグ 日本-クウェート(3-1)

いや~、確かに戦前は厳しい試合になるだろうと予想していただけに、3-1で勝てた事は喜ぶべきことではある。
しかし決定機の数で言えば大迫の2点に原口の2点、鈴木の1点とあと何だったっけ、と数えるのも阿呆らしくなるぐらいあって、8-1になっていても不思議ではない内容だっただけに、う~んと思わざるを得ないのは確かだよね(笑)。
前日にクウェート戦のポイントを書いたんだけど、立ち上がりの日本はそれ以上の素晴らしい試合の入り方をして、1トップのナセルへの対応はもちろん、2列目のボールへのプレスと、ボールを奪ってから縦への早い仕掛け、1対1でのせめぎ合い、中と外をリズムよくつなげるパスワーク、サイドを中心とした攻撃参加と、これ以上を想像することが難しいぐらいに理想的な試合運びを見せた。
が、肝心の決定力がいまいちで、2~3度の超決定機を外してこれはまずい展開だなと思った18分に、比嘉の個人技からのクロスを清武がフリーで飛び込んでようやく先制、中だるみになったかなと思った37分にはセットプレイから得点と、とりあえず内容からすると最低限の結果は出して前半を終えた。
後半からクウェートがサイドを中心に高い位置に押し上げる形を取り始めると、日本は少し慌てた状態になってアバウトなクリアからセカンドボールを拾われる流れになるが、相手が前がかりになった16分に濱田のクリアが山崎にわたり、サイドから前に出た大迫にパスが渡って冷静にゴール。これであとは日本があと何点追加するかという流れになったかと思われた。
ところが、交代で入ったクウェートのジャゼアに対する日本のマークが徹底されず、22分に比嘉の1対1でのミスから上げられたクロスの跳ね返りを拾われ、ジャゼアにアウェイゴールを許してしまうと、その後は1点を入れて元気が出たクウェートに対して出足で遅れをとる出番が出始めてしまう。
日本は原口を投入して巻き返しを図るが、原口は決定的な場面を作り出しはするものの得点はやはり決められず、日本は2点リードながらアウェイゴールを与えた状態で90分を折り返すことになった。
まあ、若いチームだけに下手に3点、4点差がついて楽な勝ち上がりをしてしまうと次にしっぺ返しを食らう可能性は十分に高いわけで、そう考えると2点を入れられてはいけない緊張感が残っている状態で折り返したほうが良かったと言えるかもしれないが、それにしてもあれだけの決定機が決められないのは、アジアから先を考えるとあまり手放しで喜べるところではない。
選手個々のコンディション的には、永井や酒井高徳を除いた残りのメンバーは好調を維持しているようで、こういうサッカーが出来ているのであればアウェイの第2レグであまり心配する必要は無いとは思うが、1点を先に入れられるとメンタル的に悪い方向に流される可能性は少なくないわけで、まずはこの試合と同じように、全員の高い守備意識から早い攻撃という形で臨んでもらい、さっさと先制点を決めて相手の気持ちをポキリと折ってもらいたいところである。

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